マイナンバーと公金を受け取るための口座のひも付けで、別人の口座が登録されるというミスがあったことが分かった。マイナンバーをめぐっては、健康保険証としても使うマイナ保険証でも別人の情報が登録されるミスが起きており、厚労省によると、別人の情報の誤登録は、2021年10月以降少なくとも7300件以上確認されているという。
こうした間違った登録は行政側の責任だが、発行されたらカードの管理・保管には気を付ける必要がある。なくすと犯罪被害にあうかもしれないからだ。
誤登録は人為的なミス
今回明らかになった公金受け取り口座の誤登録は、福島市など6自治体で11件確認されている。担当者がマイナカードの個人向けサイト「マイナポータル」で口座の登録操作を支援していたが、ログアウトしないままに別の人の情報を登録したことが原因だという。既に口座情報の修正は完了しており、誤入金などの被害は出ていない。
河野太郎デジタル相は5月23日の記者会見で、すべての口座を確かめる方針を明らかにしている。
マイナ健康保険証の誤登録は、加藤勝信厚労相が5月12日の記者会見で明らかにしたもので、原因は、加入する医療保険側が誤り、本人とは異なる人のマイナンバーを登録したことと見られる。こちらについても加入者のデータをすべて点検する考えで、ひもづけられた全データを点検するほか、健康保険組合などに7月末までに確認して報告するよう求める方針だ。
なくしたら再発行にいくらかかる?
こうしたマイナカードの誤登録が原因で事件やトラブルなどが起きた事例は報告されていないが、なくしたり取られたりすると、犯罪に巻き込まれる危険性がある。マイナンバーカードには個人番号だけでなく、氏名や住所、生年月日も書かれているからだ。
また、生年月日などからカードの暗証番号を推測された場合、マイナポータルに不正ログインされ、所得や税金などの個人情報を知られてしまうかもしれない。
さらに、4ケタのパスワードを知られると、コンビニなどで住民票の写しや印鑑登録証明書などを不正に入手されてしまい、個人情報が売り買いされることもあり得る。
もし、マイナンバーカードを紛失した場合は、再発行に手数料として1000円(電子証明書をもらわない場合は800円)かかるので、経済的な負担も少なからず起こる。マイナンバーカードの再発行は、1〜2ヵ月かかるので、健康保険証として持っている場合は、一時的に紙の保険証を使うことになる。
文/編集・dメニューマネー編集部
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