債券には、満期までの期間や発行体の信用度、利率など色々な選択肢があります。こうした商品を具体的に選ぶ際に、初心者が心がけたいポイントは4つあります。
ポイント1 リターンは利率でなく「利回り」で見る
債券投資でよく出てくる用語に「利率」と「利回り」がありますが、「利回り」を重視しましょう。
この2つは一見、同じように見えますが、これらは明確な違いがあります。
利率は債券の額面に対する利息の割合を示しており、基本的に一定ですが、これに対して利回りは投資した金額に対する収益の割合のため変動し、その商品の状態が分かるからです。
債券による収益には、“利息”のほかに、債券を額面よりも安く買って額面で償還されることによる“収益”があります。利回りは、この2つの収益の合計を投資額で割り算したものです。
たとえば、債券には利率はゼロなどでも額面に対して安く買える割引債があります。例として、利率はゼロですが80万円で買えて、5年後に100万円で償還される割引債を考えると、収益(償還差益)は20万円(100万-80万円)です。
この場合、80万円で買って20万円儲かるので、5年間の利回りは25%。1年あたりの利回りは5%と計算することができます。
この商品を利率だけで見ると「ゼロ」ですが、利回りを見ると5%ですので。利率だけを見た場合とは評価が異なるはずです。
ポイント2 自分の資産全体のバランスで考える
債券に投資する時は、自分のほかの資産全体(預金や不動産など)とのバランスを考えましょう。
たとえば、円建ての定期預金の割合が多い人は、外国債券や利回りが高めの社債への投資を考えるといった形です。
逆に、米ドルの外貨預金を保有しているなら、外国債券への投資は、豪ドルやユーロ、新興国通貨建ての債券を考えるなど通貨の分散も視野に入れると良いでしょう。
ポイント3 途中売却は基本的に考えない
債券は基本的に満期まで持ちきる前提で投資を考えましょう。
債券は一般に、満期までの期間が長いほど、利率は高く設定されます。債券の満期は銀行の定期預金のそれとは異なります。
銀行預金の場合は、途中解約しても利息が減るだけで元本割れしませんが、債券の場合は、金融機関による時価での買い取りとなるので、元本割れの可能性が高くなるためです。
ポイント4 外国債券は為替の両替手数料をチェックする
外国債券に手持ちの円で投資する場合、外貨の手数料がかかりますし、同じ債券でも取り扱う金融機関によって外貨手数料が違うことがあるので、金融機関を選ぶ際には、外貨にかかる手数料を確かめましょう。
ブラジルレアルや南アフリカランドのような新興国の高金利通貨は、手数料も高めになりがちです。なお外貨での入金ができる金融機関もあります。
文・北川茂樹(Webライター)
編集・dメニューマネー編集部
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