口座の状態を見るとお金が貯まりやすいかどうかはだいたいわかります。「これではお金が貯まらない」と銀行員が感じるNG行為を4つ紹介します。
1.普通預金口座からの出金回数が多すぎる人
銀行員が口座の動きを見て「これではお金が貯まらない」と思うのがこのケースです。また、少額出金が多めで明細に記された金額が毎回異なることも特徴として挙げられます。
その様子から、口座の持ち主が無計画にお金を使い、手持ちのお金がなくなったらランダムに現金引き出しやスマホ決済へのチャージを行い、無計画なカード決済を行っていることがよくわかります。
限られた収入の中からその月に使えるお金の上限を決めて計画的に使わないと、お金持ちではない人がお金を貯めることはほぼ不可能です。出金回数が多く出金額がランダムな人はそこを改善しないとお金は貯まらないでしょう。
2.総合口座の普通預金残高がいつもマイナスの人
銀行の総合口座では、普通預金口座の残高がゼロになった時でも定期預金からお金を借りて普通預金の残高不足を防げる当座貸越があります。
当座貸越を利用すると普通預金の口座残高がマイナスになりますが、いつもその状態だとお金が貯まりません。実は私自身も昔当座貸越を数ヵ月利用していた時期があり、その時期は全くお金が貯まりませんでした。
その体験から言えば、1度でも当座貸越を利用すると借金へのハードルが低くなります。その結果定期預金からの借金が少しずつ増え、定期預金を解約しないと借金を返済できない事態が起こります。
その結果、お金を貯めるどころか減らす羽目になってしまいます。
3.ATM手数料の支払いが多い人
口座の入出金明細を見るとATM手数料の支払状況もわかります。
お客様の口座明細を見ると「ATM手数料の支払回数が多いな」と感じることがありますが、その口座からは「小さな支出が累積して大きな支出になっている」ことが顕著に読み取れます。そのいう人もお金が貯まらない人だといえます。
特に多いケースが、夜間や休日など手数料が高い時間帯のATM出金が多いことです。また、後述しますがインターネットバンキングを利用していない場合もATM手数料の支払回数が多い傾向があります。その点を改善しないとお金が貯まらない人のままでしょう。
4.インターネットバンキングへの切り替えを行っていない
インターネットバンキングへの切り替えを行っていない人も、これからはお金がたまりにくいかもしれません。
2021年初頭から通帳有料化が始まっており、紙の通帳1冊ごとに1,000円程度の発行手数料を取る銀行が増えています。また、インターネットバンキングでないとATM手数料や振込手数料などの銀行手数料が高くなるので利用者にとっては損になります。
インターネットバンキングの預金金利は少し高めですが、それ以外の預金金利はどん底レベルです。それを考えると、お金を貯めたければインターネットバンキングへの切り替えがマストとなるでしょう。
お金が貯まらないと思ったら口座明細をチェックしてみよう
この記事で紹介した4つのポイントをもとに、自分の口座明細をチェックしてみましょう。もし1つでも当てはまるものがある場合はお金が貯まらない人になっている可能性大。そこを改善してお金が貯まらない状態から脱しましょう。
元銀行員ライター。預金・為替業務に長く携わった経験をもとに、節約などの記事を多数執筆。現在はジャンルを広げて教育系の資格を生かした記事まで幅広く執筆。
(2021年6月5日公開記事)