上場している7社で比較
日本で乗用車を販売する大手自動車メーカーは8社のうち、上場しているのはダイハツ工業を除く7社。五十音順では、スズキ<7269>、スバル<7270>、トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、本田技研工業(ホンダ)<7267>、マツダ<7261>、三菱自動車<7211>だ。この7社の平均年収はどのくらいなのだろうか。
上場している企業の従業員の平均年収を知るには、各社が会計年度ごとに公表している有価証券報告書を見ればいい。この記事では2021年3月期の各社の有価証券報告書を調べ、1〜3位、4・5位、そして6・7位と分けてみた。
トヨタが貫禄みせる──1位 トヨタ、2位 ホンダ、3位 日産
日本国内で時価総額1位、そして世界の時価総額ランキングでも唯一上位50社にランクインしている「世界のトヨタ」が首位という結果だった。
トヨタ自動車はコロナ禍でも黒字を確保するなど、多少の事業環境の悪化では揺らぐことがない収益力が強みで、最近は将来有望な市場といわれる自動運転の技術開発にも注力している。まだしばらく1位の座を他社に受け渡すことはなさそうだ。
自動車メーカーの平均年収ランキング 1〜3位
順位 | 企業 | 平均年収 | 従業員数 |
---|---|---|---|
1位 | トヨタ自動車 | 8,583,267円 | 71,373人 |
2位 | ホンダ | 7,989,000円 | 35,781人 |
3位 | 日産自動車 | 7,965,467円 | 22,825人 |
600万円台でトップはスズキ──4位 スズキ、5位 三菱自動車
平均年収が700万円以上なのは1〜3位のみで、4位からはいずれも600万円台となっている。その中のトップがスズキだが、3位の日産自動車とは131万円も差があり、上位3位に食い込むのはしばらく難しそうだ。
自動車メーカーの平均年収ランキング 4・5位
順位 | 企業 | 平均年収 | 従業員数 |
---|---|---|---|
4位 | スズキ | 6,652343円 | 16,073人 |
5位 | 三菱自動車 | 6,520,000円 | 13,951人 |
不名誉な最下位はマツダ──6位:スバル/7位:マツダ
最後に、6位はスバル、最下位はマツダという結果だ。マツダは6位のスバルより平均年収が22万円少ないことが分かった。
自動車メーカーの平均年収ランキング6〜7位
順位 | 企業 | 平均年収 | 従業員数 |
---|---|---|---|
6位 | スバル | 6,513,152円 | 16,478人 |
7位 | マツダ | 6,288,000円 | 22,611人 |
マツダ、成功のカギは海外販売か
最下位となったマツダ。この状況が今後も続くのかは同社の業績次第だが、国内需要が細っていく中、海外販売でいかに成功を収められるかがカギとなりそうだ。
ちなみにマツダの場合、「アジア・大洋州」「北米」「欧州」における販売台数は日本以上に多い。特にアジア・大洋州は東南アジアを中心に今後の経済成長に期待が持て、この地域で成功を果たせば最下位でなくなる可能性もあるかもしれない。
文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・濱田 優(dメニューマネー編集長)
(2021年7月13日公開記事)
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