NHK土曜ドラマ『ハゲタカ』をはじめ、映画や小説の世界ではよく目にする「M&A」という言葉。外資系企業が日本の会社を乗っ取るといったイメージが強い方も多いかもしれませんが、最近は大きく変わっているようです。「M&A」とは一体何の略でしょうか?
企業の合併・買収のこと
「M&A」とは、“Mergers and Acquisitions”の略です。Mergersは合併、Acquisitionsは買収という意味で、文字通り企業の合併買収のこと。2つ以上の会社が一つになったり、ある会社が他の会社を買ったりすることを「M&A」と言います。広義には企業の競争力の強化、新規事業の多角化などの業務提携を含む、企業戦略全般を指して使われることもあります。
M&Aのなかでも、提携関係のある複数の企業間で株式の移動を行うものを資本提携といい、販売力強化・資材調達・共同研究開発など業務上の協力関係を築くことを業務提携といいます。また、その両方を組み合わせて資本業務提携と表すこともあります。
M&Aの種類は多岐に渡りますが、国内のM&Aにおいて最もオーソドックスなのが「株式譲渡」です。特に、中堅・中小企業のM&Aの8〜9割は株式譲渡だと言われています。株式譲渡は、売り手である株主が株式を買い手に売却して株主の地位を譲ることにより、売り手が現金を受け取ることで買収が成立します。
売り手は買い手企業の子会社となりますが、株主が替わるだけなので、資産や従業員などを残して事業を継承することができます。
後継者問題の解決にも一役
少子高齢化が進み、業績が好調であるにもかかわらず、「後継者がいない」といった悩みを抱える中小企業が増えています。後継が見つからず仕方なく廃業を選ぶ経営者も年々増加するなか、注目を集めているのが「M&A」による事業継承です。M&Aによって信頼できる企業に譲渡することで、事業を継続・拡大させることが可能になります。
適切な企業間の「M&A」は、譲渡企業・譲受け企業の双方にとって大きなメリットをもたらす、重要な戦略のーつになっています。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2021年7月18日公開記事)
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