還暦を迎える人の平均貯蓄額が3,026万円であることがPGF生命の今年4月の調べで分かりました。「これだけあれば、老後の生活も安心」と考える方も多いかもしれませんが、安心するのはまだ早いかもしれません。
老後はいつから始まる?
そもそも「老後」とはいつのことでしょうか。
はっきりした定義はありませんが、多くの人が、老後のための資金(預貯金、個人年金保険など)を使い始めようと考えている時期は「65歳」のようです(生命保険文化センター「生活保障に関する調査(令和元年度)」)。
「老後」は65歳以降を指すと考えていいでしょう。
「100年時代」として試算してみると、いくら必要?
60歳で3000万円あるとして、65歳以降の生活は安心でしょうか。
夫婦2人の老後の日常生活費は最低でも1ヵ月約22.1万円はかかるようです(生活保障に関する調査(令和元年度))。
夫婦2人が100歳まで生きるとしたら、35年×12ヵ月×22.1万円=9,282万円はかかるというわけです。再雇用・再就職時の給与、公的年金や退職金がある場合も多いため、貯蓄だけでまかなうわけではありませんが、結構な負担になります。
旅行や外食、習い事などを楽しみたいのであれば、さらにお金が必要ということになります。
老後のお金は夫婦で話し合おう
老後に豊かな生活を送るために、定年退職前からどうしたらいいのかを考えておきましょう。例えば、「お金を使う部分と節約する部分を夫婦で話し合っておく」というように、夫婦でお金に対する価値をすり合わせておきましょう。
それ以外にも、「再雇用や再就職について調べておく」「株式や投資信託での運用を始める」といった対策も必要でしょう。貯蓄がある方も、安心せずに老後のお金に向き合ってみることをおすすめします。
文・田尻宏子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
(2021年7月18日公開記事)
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