手元に違う色の年金手帳がありませんか?年金手帳には、青やオレンジがよく知られていますが、そ年金手帳には、茶・オレンジ・青の3色があります。なぜ違うのでしょうか。また2冊持っていても問題ないのでしょうか?
年金手帳は3色?ある
実は年金手帳の色が違うのは、発行時期の違いによるものです。1960年10月から1974年10月までは茶、1974年11月から1996年12月まではオレンジ、1997年1月以降は青です。
2021年時点の年齢でいうと、67歳から81歳までが茶、45歳から67歳までがオレンジ、44歳以下が青です。「青が最新」と覚えておくと分かりやすいでしょう。
なお、茶色の年金手帳は5年ごとの更新制だったため、更新時期によっては、水色や薄橙色の年金手帳を持っている人もいます。
また、実は色だけでなく、表紙下部の記載も違います。茶は厚生省、オレンジは社会保険庁、青は日本年金機構と記載されています。
年金手帳には、大切な年金情報が記載されています。
これまでは20歳になると、年金手帳が交付され自宅に届いていましたが、行政手続きの簡略化のため、2022年4月以降は年金手帳が廃止されます。
今後は基礎年金番号通知書が届き、基礎年金番号で年金記録を管理されます。
年金手帳が2冊あってもいいの?
年金手帳は1人1冊が基本ですが、中には2冊持っているという人もいます。2冊の年金手帳の基礎年金番号が異なる場合、年金加入記録が複数に分散してしまっている可能性があります。そのままにしておくと、将来年金を受け取る時に困る可能性があります。
特に青以外の年金手帳が2冊ある時は、最新バージョンである青い年金手帳の再発行が必要です。
現在厚生年金に加入しているなら、会社の社会保険担当者に相談するといいでしょう。それ以外の人は、年金事務所に問い合わせて1本化の手続きをしましょう。
オレンジの年金手帳の人は未納や記録漏れに注意
青の年金手帳を持っているなら、年金記録はすべて「基礎年金番号」にひもづけられています。
この基礎年金番号は1997年1月に導入されたもので、年金の加入記録を共通の番号で管理できます。1997年1月以降の年金手帳は青なので、青の年金手帳だけある人はこの点特に問題はありません。
しかし、1996年より前のオレンジの年金手帳の人は、「ねんきんネット」で自分の年金記録を確認してみるといいでしょう。というのも、年金記録の漏れや誤りが多いとされ、日本年金機構も注意を促しているからです。過去に廃業した会社で働いていた場合、離職直後に保険料の「未納」期間があることもあります。未納期間は、将来受け取れる年金額にも影響を及ぼしかねません。
「ねんきんネット」は日本年金機構が運営するサービスで、年金の加入記録の確認のほか、年金見込額のシミュレーションなどもできます。利用する時は、日本年金機構のWebサイトで登録をしましょう。
年金手帳は廃止されますが、引き続き基礎年金番号で年金記録が管理されることには変わりありません。基礎年金番号が記載された年金手帳は大切に保管しましょう。また、基礎年金番号の異なる年金手帳が2冊ある時は、将来困ることがないよう速やかに手続きしておきましょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2021年7月26日公開記事)
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