「給料が安い」といわれるアパレル産業だが、その平均年収は482万円ほど。そうした中で、コロナ禍でも勢いの止まらないユニクロを傘下に持つファーストリテイリング <9983> の平均年収900万円だ。
たしかにすごい額だが、平均が高くても、年配の社員が引き揚げている可能性もある。若手社員はどれくらいもらっているのか確かめてみよう。
20代で店長に昇格し年収1,000万円超えも
過去に公開されたユニクロの「年収テーブル」では、グレード・役職や目安年齢に応じた年収が一覧できる。
グレードは執行役員以上が「K」、つづいてスーパースター店長や店長、リーダーなどが「E」と「M」、スーパーバイザーやスター店長などが対象の「S」、一番下が店舗・本部社員の「J」となっている。
それぞれのクラスもいくつかに分かれており、最も高いのがK-4で、新卒で入社した時点では一番下のJ-1となる。全部で18段階に分かれているようだ。
グレード別の平均年収を表から抜粋してみよう。
グレード別平均年収(一部抜粋)
グレード | 平均年収 | 年齢 | 役職 |
---|---|---|---|
K-4 | 240,000,000 | 64 | 役員 |
M-4 | 14,050,580 | 33〜 | スーパースター店長・リーダーなど |
S-3 | 6,249,969 | 24〜 | 店長・店長代理など |
J-1 | 3,946,669 | 22〜 | 店舗社員・本部社員 |
一番低いグレードで平均年収が400万円近くある。22歳の平均年収は約296万円だから(転職サイト・マイナビ調べ)、ファーストリテイリングは既に約100万円も高い。
30代前半になると、平均が400万円前半台であるのに対し、ファーストリテイリングでは1,000万円を超えるようだ。
上の抜粋では省略しているが、年収グレード表には、そのグレードの平均年収だけでなく、最低年収、最高年収も書かれている。最高年収はK-4ではなくK-3グレードで3億2000万となっている。
またKグレードの一番下であるK−1(執行役員以上)は40歳以上が対象で、その中には1億3000万円もらっている社員もいることが示されている。40代だろうが何歳だろうが、1億円以上の給与(役員報酬も含む)を出す会社はなかなかないのではないか。
最新の年収はどうなっている? 6年で平均年収が165万もアップ!
ただこちらの年収早見表が話題になったのは2014年とちょっと古い。
しかし、むしろその当時から比べると、今はもっと上がっているのではないだろうか。
そこで有価証券報告書を見てみると、年収早見表が話題になった2014年の報告書では、平均年間給与が735万9000円だった。
そして最新、2020年の有価証券報告書を見ると、平均給与は901万3000円となっている。わずか6年で165万円もあがっている。ちなみに柳井正会長の報酬は4億円だ。
公開されている同社の平均年収がこれだけ上がっている以上、各グレードの待遇も上がっている可能性はあると言えよう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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