樹齢7000年を超えるといわれる縄文杉のある屋久島や、日本唯一のロケット打ち上げ施設のある種子島など、離島の数が多い鹿児島県。ウミガメの上陸数やツルの渡来数も日本一の、自然が豊かな九州最南端の県だ。そんな県内に本社を置く企業は複数あるものの、東証一部は一社のみだ。

（表=東証・日経の情報から編集部作成）

リーマンショックを乗り越えたマルマエ

県内唯一の東証一部上場企業は、出水市に本社を置くマルマエ <6264> だ。

半導体や液晶画面の製造装置の要である真空パーツを製造しており、社内で切削から溶接、組み立て、表面処理まですべての工程を一貫して行っている。もともとは1965（昭和40）年に鉄工所として創業。現在の代表取締役である前田俊一氏が個人で創業したオートバイ部品事業も合流させている。

2009年のリーマンショックの影響で、2011（平成23）年に熊本事業所を閉鎖。主事業を半導体に切り替え、事業再生を目指した同社は、その後、スマートフォンやクラウドサーバーの普及に伴い、半導体の需要が急増。設備投資を積極的に行うことで再成長を遂げ、2018（平成30）年1月に東証2部へ上場、同年11月には1部上場を果たした。

その他、県内に本社を置く上場企業はいくつかあるが、いずれも東証ではなく福岡証券取引所へ上場している。たとえば、強度の高いPC橋（プレストレスト・コンクリートを使用した橋梁）などを施工する建設会社のコーアツ工業 <1743> 、製麺・飼料メーカーのヒガシマル <2058> 、農薬メーカーのサンケイ化学 <4995> 、Apple社製品の取り扱い販売店「アップル・プレミアム・リセラー」のミスミストアを運営するMisumi <7441> などだ。

文/編集・dメニューマネー編集部
画像・and4me / stock.adobe.com

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