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老後資金2000万円は着実に投資すれば作れるよ!──厚切りジェイソンさんインタビュー【前編】

2022/03/05 14:00

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FIREが注目される中、既に2年前に「家族全員が投資の利益で暮らしていける」ほどの財産を築いたという厚切りジェイソンさんが、『ジェイソン流 お金の増やし方』(ぴあ)を上梓した。発売1ヵ月で既に4刷で、7万部を超えるなど2021年に刊行されたマネー本のなかでもとりわけ注目すべき本書には、これまで氏が自身で調べ、実践してき

FIREが注目される中、既に2年前に「家族全員が投資の利益で暮らしていける」ほどの財産を築いたという厚切りジェイソンさんが、『ジェイソン流 お金の増やし方』(ぴあ)を上梓した。発売1ヵ月で既に4刷で、7万部を超えるなど2021年に刊行されたマネー本のなかでもとりわけ注目すべき本書には、これまで氏が自身で調べ、実践してきたことをもとに、節約術やお金を増やす方法が簡潔に、かつ実践的にまとめられている。その取り組みは実に堅実で、誰にでも真似できそうな、初心者に勧められる内容だ。氏に刊行の狙いや読みどころを聞いた(インタビューは2021年12月中旬に行われました)。(聞き手:濱田 優・dメニューマネー編集長)

自分とまったく同じ投資をする必要はない

──新刊を拝読して、今回取材するからいうわけではなく、シンプルなのに実践的で、具体性があって説得力があるすごくいい内容だと思いました。刊行の経緯を教えてください。

昔から先輩芸人やスタッフの人たちからお金に関する相談は受けていて、自分がやっていることをお話ししていました。コロナ禍で(運用や投資が)以前にも増して注目浴びるようになって、そういうテーマの取材が増えたんですが、聞かれることはたいてい同じだったんです。

そこで僕の思いを全部まとめたら、多くの人の役に立つんじゃないかなと。まあ概要がシンプルすぎるから具体性がないと本にはならないんですよね(笑)。

──「投資したいけどやってない」という人は多いので、始めやすい内容はありがたいと思います。

最近でいうと、「老後2000万円問題」が騒がれた時、「2000万なら若いうちに始めれば誰でもできるはずなのに」と思いました。

だってアメリカだと(老後に必要なのは2000万ではなく)「1億円問題」ですよ?(笑)。

──ご自身はとてもストイックに取り組まれていますね。

僕と同じようにやらなくてもいいんです。何か一つでも二つでもできることがあれば、それをやるだけでも充分、将来を明るくできると思います。スモールスタートして自分に合っているやり方を見つけてもらえれば。

ただ「厚切りジェイソンさんがこう言ったから」と一気にバーンと(投資するのは)危険。確かめながら少しずつやったほうがいいですね。

家庭でのお金の教育、言葉と同じで結局は「慣れ」

──芸人さんからはどんな相談があったんですか?

1番多かったのはビットコインですね。「ビットコイン買いたいけど、どうしたらいい?」とか。「買ったコインが値下がりしたんだけど、どうしたらいいですか?」みたいな。僕は止めましたけどね、「それ危険ですよ」と。それは責任ある投資じゃない。バブルだと思っています。

あと芸能人の友人との間で何回も話題になったのは借金ですね。余裕のある大物俳優からも、「住宅を現金で買った」という話を聞いて、なんてもったいないと思いました。金利が安いので借りてしまって、その現金を後ろで資産運用に回せば、その住宅がかなり安く買えるのことになるのに。

──ご家庭での子供へのお金の教育についても紹介されています。多くの親は、したくてもできてない。どうしたらいいのでしょうか。

子供たちと話すことが1番大事です。お金のことを一切話してこなかったのに、いきなり家族で投資の話をするのはハードルが高い。それこそ日々の支出の際に、お金について考えていることや付き合い方を子供達と一緒に話すことです。

たとえば「この店のほうが1本当たりは何円安くなるね」とか、「自販機で500ミリリットルのジュースを買うと150円だけどスーパーだと100円以下だね」というところから、比例計算を一緒にするとかね。そういう計算を我が家ではいつもしてますよ。

本にも書いたけど、「6%」の利回りは可能だと思っていて、今年6%、来年も6%だったら、再来年にいくらになっているのかとかね。式が分からないなら、式を簡単に説明して一緒に計算して考えてみる。難しそうだけど、楽しみながら練習させるとか分かるようになるんですよ。

──お子さんが小さい時から比較的そういう話は日常的にされた感じですか?

(3人娘の)長女が小学生になるタイミングからですね。結局、慣れですよね。言語もそうですけど。最初から日本語が分かる赤ちゃんはいないですよね。大人が子供達にずっと話しかけてたら、いつのまにか日本語をしゃべれるようになる。

金融リテラシーも同じで、最初は分からなくてもずっと話しかけてたら、ある時からは自然と分かるようになる。それだけの話ですよ。

なぜ個別株投資や不動産投資をしないのか

──個別株だけでなく不動産投資もしないと書かれていますね。

理由は2つです。まず不動産投資をしないのは流動性が悪いから。部分的に現金化できないし、そもそも日本だと建物は耐久年数が短いし、大した投資にならない。

REIT(不動産投資信託)を買わない理由は、単純にVTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF。バンガード社が組成しているETFで、米国の株式市場を網羅している)のほうがパフォーマンスがいいから。税金のこと、配当金の再投資先、パフォーマンスなどいろいろ考えても、VTIを超えるものはなかなかないと思います。

──日本では「優待投資」が人気ですが、どう思われますか?

僕は変な優待は要らないです。優待券をもらうために成長率が優れていない会社に投資するのは、楽しみとしてするならともかく……。僕は単純に資産できるだけ増やしたいから。

──コロナ禍が落ち着いてくると、また状況が変わりそうですが、今後どういう世の中になるでしょうか。

自分の将来は会社じゃなく自分が作らないといけない。これから一番変わりそうなのは、職・仕事に対する考え方じゃないかな。ずっと同じ会社で会社の都合で働き続けるのではなく、自分らしいキャリアを作り上げていく人が増える。

今のまま何もしなければ、今の仕事に依存する生活を死ぬまででしなければいけない。それから離脱するには、自分が新しい収入源を得るとか、新しい何かをしないと。

会社とか国が何かしてくれるだろうというのは、思考停止です。貯金すればお金が増えると思っているのは、金利を使って計算していないから。今の金利でどのぐらい増えるのかは計算してみてよ。投資にしても何にしても、人がいいというからやるのではなくて、自分がデータを使って確かめましょう。

難しいシミュレーションしなくても、ちょっと考えて計算すれば分かります。銀行に1000万円とか残高があっても利子は何円ですか?記帳して数円しかついてないのを見てがっかりするのは、もうそろそろやめたいですよねと。ならやり方変えればいいんです。ずっと我慢してるから全然状況は変わらないんです。

インタビュー後編「節約して投資するのは地味でつまらない。だけど大金がつくれるよ」はこちら

取材/構成・濱田 優(dメニューマネー編集長)
画像・提供写真

厚切りジェイソン 著
『ジェイソン流お金の増やし方』
ぴあ 刊
(Amazonに飛びます)

厚切りジェイソン

1986年アメリカ・ミシガン州生まれ。17歳の時に、飛び級でミシガン州立大学へ入学。卒業後、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校へ進み、エンジニアリング学部コンピューターサイエンス学科修士過程修了。現在は3姉妹のイクメンパパながらIT企業の役員も務める二刀流芸人であり、NHK「えいごであそぼ with Orton」にレギュラー出演するほか、情報番組でコメンテーターを務め、ドラマや映画に出演するなど幅広く活動している。

(2022年1月2日公開記事)