外食「優待廃止」パニック!すかいらーくは再改悪に注意、マックや吉野家は?

2022/08/31 07:00

「いきなりステーキ」のペッパーフードが下方修正と優待廃止を発表しストップ安。すかいらーくは下方修正と100店舗の閉鎖を発表し、株価は3ヵ月ぶりの安値をつけた。外食関連株に業績懸念と優待改悪懸念が拡がっている。優待人気のすかいらーく、吉野家、マクドナルドはどうなるだろうか。 いきなりステーキは優待廃止でストップ安 ペッパ

「いきなりステーキ」のペッパーフードが下方修正と優待廃止を発表しストップ安。すかいらーくは下方修正と100店舗の閉鎖を発表し、株価は3ヵ月ぶりの安値をつけた。外食関連株に業績懸念と優待改悪懸念が拡がっている。優待人気のすかいらーく、吉野家、マクドナルドはどうなるだろうか。

いきなりステーキは優待廃止でストップ安

ペッパーフードサービス <3053> は8月12日に業績を下方修正。同時に、株主優待の廃止を発表した。翌15日の株価はストップ安。16日には2021年1月以来となる1年7ヵ月ぶりの安値をつけた。

これまでグループ店で使える食事カードが年2回、株数に応じて受け取れていた。100株保有で年間2,000円、3,000株で1万8、000円分の優待がもらえたため、優待分の価値を含めたトータルの利回りが高く、優待投資家に人気があった。それだけに株価も大きく下落した。

すかいらーくも100店舗閉店で優待改悪懸念

すかいらーくホールディングス <3197> も8月12日に業績を下方修正。配当予想を従来6円の計画から未定にした。翌15日の株価は5.7%安と大きく下げ、2022年4月以来4ヵ月ぶりの安値をつけた。同時に不採算の約100店舗を閉店する方針を発表した。子どもにもコロナ感染が拡大した影響で家族客の回復の遅れや原材料高などの向かい風が吹く。

同社も優待人気の高い銘柄の1社だ。100株の保有で年間4,000円、1,000株で3万4,000円と株数に応じて年2回の食事カードを受け取れる。2020年9月の改悪以前は、100株6,000円、1,000株で6万9,000円と今以上に魅力的な優待だった。

現時点で優待内容の変更に関する発表はないが、2020年9月に業績悪化と無配にあわせて優待を改悪した過去があるだけに“再改悪”には要注意だろう。

優待縮小は時代の流れか? マックや吉野家は堅調

従来から株主間の不公平さが指摘されてきた。株主優待は個人投資家にとっては嬉しいが、優待品を受け取らない海外投資家や機関投資家にはメリットは少ない。優待に回す資金があるのなら、配当自社株買いなどで公平に還元すべきだという考えだ。

優待の廃止、改悪は時代の流れだとも言える。業績の悪化やリストラなどのタイミングで、今まで手をつけにくかった優待の見直しに着手しはじめたとも考えられる。2022年は、JT(日本たばこ) <2914> オリックス <8591> といった人気優待企業が優待廃止する例が目立っている。

個人投資家に人気がある外食の優待銘柄には、日本マクドナルド <2702> 吉野家ホールディングス <9681> などがある。マクドナルドはむしろコロナ禍での勝ち組。吉野家も業績は比較的堅調だ。今のところ優待廃止、改悪はないだろうが、時代の流れには注意しておくべきだろう。

文/編集・dメニューマネー編集部

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