円安が進んで注目されているのが「外貨預金」です。外貨預金は、円高で申し込んで円安になって解約すれば利益が出ます。もし昨年末や10年前に申し込んでいたらどうなっていたでしょうか?今からでも遅くはないのでしょうか?
2020年末に米ドル預金を100万円していたら?
2022年7月上旬現在、1ドル136円くらいですが、たとえば2020年末時点は、103円くらいでした。
もし2020年末時点で米ドル建ての外貨預金を100万円分申し込んでいれば、今いくらくらいになっているでしょうか。
20年12月に購入できた米ドル……100万円÷103円≒9,708米ドル
22年7月時点時点……9,708米ドル×136円≒132万円
実際には、手数料などがかかりますが、一方で高い金利によって増えた分もあるはずですが、単純計算しただけでも1年半で1.3倍に増えたことになります。
10年前に買っていたらもっとすごかった
さらにもっと戻って、今から10年前、2012年7月末に米ドル預金していたらどうなっていたでしょうか。
この時は1ドル79円とさらに円高でした。100万円分の米ドル建て外貨預金を申し込むと、1万2658ドルでした。
1ドル136円のレートで円に戻すと、約172万円です。なんと10年で1.7倍(以上)になっているのです。
外貨預金は金利も高いというメリットもある
外貨預金のメリットには、円預金と比べ金利が高いということもあります。
2022年7月時点で、円の定期預金は金利が高くても0.2~0.3%程度です。これは定期預金なので、普通預金よりは高いのですが、それでも金利はこの程度です。
これに対し、米ドル建ての定期預金なら、日本の銀行でも3%に達するところもあります。
外貨預金の注意点
外貨預金には注意点もあります。まず円からドルなどの外貨に替える際に為替手数料がかかります。米ドル建て外貨預金なら、1ドルにつき1円程度、安いネット銀行でも25銭はかかります。
また、申し込んだ後に円高になると、円に戻した時に減ってしまう可能性もあります。上で紹介した例はいずれも円安になって売れた場合であって、逆に136円で申し込んだドル預金は、円が103円や79円になると、それだけ目減りします。
さらに、外貨預金は日本円の預金と違って預金保険(金融機関が破綻した際に、その金融機関に預けている預金を保護する保険)の対象になりません。
これから為替レートはどうなるか?
外貨預金でお金が増えるための最大の条件は、申し込んだ時よりも円安で売れることです。もしこれから外貨預金への申し込みを考えるのなら、為替レートが今後どうなっていくのかをよく考えてからにしたほうがよいでしょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
(2022年7月8日公開記事)
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