「何に投資したらいいか分からないからとりあえず定期預金に……」という人もまだいるようですが、そういう人が注目したいのが債券です。定期預金を選ぶ理由には「減るのが怖い」ことがあるでしょうが、債券なら株式と比べてそうしたリスクも低く、手間もかからず、定期預金よりも利息が期待できるものがあります。
債券は償還日まで持っていれば基本増える
債券といえば「国債」をイメージする人が多いでしょうが、国や地方自治体、企業などがお金を集めるために発行するもので、投資家はこれを買って事前に決められた日付まで持っておけば、増えて返ってくるというものです。
このうち国が出しているものが国債、地方自治体が出しているのが地方債、企業が出しているのが社債です。
定期預金と比べたい人にとっての債券のメリットは次の3つでしょう。
・破産しなければ増える
・利率は定期よりもいい
・一度買ったら手続きが必要ない
債券は発行した国や企業などが破産などしない限り、確実にお金が返ってきます。日本国債であれば、日本が破産しない限りはお金は確実に増えるため、投資のリスクは低いといえるでしょう。
利率も国債は0.05%で、三井住友銀行の定期預金の0.002%(期間、金額問わず)と比べると高い利率となっています。社債はより利率が高い傾向にあり、たとえば2022年発行のオリックス <8591> の第208回無担保社債(社債間限定同順位特約付き)では、利率は0.39%です。
定期預金の0.002%では、100万円を10年間おいてもたったの200円しか増えませんが、オリックスの社債の0.39%なら10年間で39000円も増やせるため、長い目で見ると大きな差があります。
また株のように値動きをチェックする必要はなく、一度買ったら償還日まで持っているだけでいいのもメリットといえそうです。なお日本国債の期間は3年、5年、10年から選べます。
債券の2つの注意点
債券を持つ注意点は、「発行した団体が破産すること」と「途中でお金に換えると損をする場合があること」です。
一般に、債券の利率が高いほど発行体の破産リスクが高い場合が多いです。破産してしまえば、お金は返ってこないので、信頼できる債券を買わなければいけません。
途中でお金に換える(解約する)と、利息の一部が減ってしまいますが、元本は返ってきます。社債だといつでも売れますが、その場合は株のように市場価格で売るので、損失が出る可能性もあります。、国債は買って1年たてば途中解約できます。
債券は、定期預金に比べて高い利回りを期待できます。一定期間使わない予定のお金があり、増やせなくても「減らしたくない」という人は、債券という選択肢もあるのではないしょうか。
文/編集・dメニューマネー編集部
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