失業手当は、計算のもとになる給料の額を勘違いすると手当額が想定と異なり、退職後に困ることがあります。一般的に失業手当は給料の45~80%ですが、退職前に受け取った給料のすべてが計算に含まれるわけではありません。
通勤手当や残業代が多いと失業手当が増える
失業手当の計算のもとになる金額には、通勤手当や家族手当、住宅手当などの各種手当や残業代も含まれます。基本給だけが計算の対象ではありません。
仮に基本給が同じでも、遠くに住んでいて通勤手当を多くもらっていた場合や、退職直前の残業代が多い場合は失業手当も多くなります。
逆に、退職前に有給休暇を消化して残業代が出なかった場合や、長期欠勤により通勤手当が不支給になった場合は、失業手当が減ることがあります。
ボーナスや退職金をもらっても失業手当は増えない
ボーナスや退職金をもらった上に退職後の失業手当まで増えるのかというと、そのようなことはありません。ボーナスや退職金は、失業手当の計算のもとになる金額に含まれないからです。
年収が同じでも、基本給とボーナスの割合が違えば失業手当の金額は変わります。年収が同じ400万円でも、「月給20万円+ボーナス160万円」の人と「月給25万円+ボーナス100万円」の人では、失業手当は後者のほうが多くなります。
失業手当の金額は退職時の年齢や勤続年数でも変わりますが、仮に15年働いた会社を40歳で辞めた場合、手当の日額は月給25万円だと約5,500円、月給20万円だと約4,900円です。1日で約600円の違いですが、何ヵ月も手当をもらうとその差は大きくなります。
失業手当の計算方法はハローワークのサイトで確認できるので、退職して手当をもらう予定なら、会社を辞める前に概算額を計算しておきましょう。退職後の生活で困らないように、生活資金として使える手当額を確認しておくことが大切です。
文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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