節約術

鉄道「回数券」がなくなる代わりにポイント付与、JRや私鉄のサービス Suica、PASMOなど

2022/09/04 08:00

JRや私鉄各社が回数券の販売を相次いで取りやめ、ポイントサービスの拡充に動いています。ネット予約やICカードの利用が増え、利用者が減っていることなどが理由とされていますが、利用者にとってみれば実質的な値上げ、改悪ともいえます。回数券を使うかわりにポイントをもらうなど、お得に乗るにはどうしたらいいのでしょうか。 全国で広

JRや私鉄各社が回数券の販売を相次いで取りやめ、ポイントサービスの拡充に動いています。ネット予約やICカードの利用が増え、利用者が減っていることなどが理由とされていますが、利用者にとってみれば実質的な値上げ、改悪ともいえます。回数券を使うかわりにポイントをもらうなど、お得に乗るにはどうしたらいいのでしょうか。

全国で広がる回数券廃止、背景にあるのは業績の悪化

JRは新幹線や特急の回数券が軒並み廃止してきており、在来線向けの回数券も販売を終了します。JR東日本 <9020> やJR東海 <9022> などは9月30日に回数券の販売を終了します。JR九州は2021年9月までに販売を終えていました。

私鉄では、東武鉄道 <9001> などは2021年9月に終了していますし、阪神電気鉄道などは2022年9月末で販売を取りやめるそうです。

背景にはコロナ禍で鉄道各社は業績が悪化したことがあります。外出の自粛やテレワークの普及などで各社とも収入が落ち込んでいるのです。

そもそも紙の回数券は、読み取る機械や回数券そのもの(原料やその運搬など)にコストがかかるため、鉄道各社はICの利用を広げたいと考えています。

こうした中、SuicaやPASMOなどの利用でポイントを付与するサービスを拡充することで、回数券の利用者廃止という実質的な改悪を補てんしているのでしょう。

JR東日本は同じ運賃区間に10回以上乗車でポイント、利用駅は違ってもOK

JR東日本は、同じ月に、同じ運賃の区間にSuicaで10回以上乗車するとJREポイントを付与するサービスを行っています。「リピートポイントサービス」と呼ばれるもので2021年3月に始まっています。

回数券と異なる点は、決められた区間でなくても運賃が同じならよい点です。JREポイントは駅ナカでの買い物やSuicaチャージにも使え、グリーン券の購入などにも使えます。

東武鉄道のリピートサービスは8回乗車で達成、トプポマイルがもらえる

東武鉄道もJRのリピートサービスと似た仕組みを始めています。ただこちらは条件となる乗車回数は8回です。PASMOに「TOBU POINT」を登録して乗車すると、「トプポマイル」がたまる仕組みで、回数券の販売を止めた翌月、2021年10月に始まりました。

トプポマイルは2種あり、回数券の代替となる「リピートマイル」のほか、モバイル PASMOなどを使って東武線に乗車すると運賃の3%がマイルとしてたまる「おでかけマイル」があります。

トプポマイルはTOBU POINTに交換して東武百貨店での買い物に使ったり、PASMOにチャージして使ったりできます。

東京メトロは回数券は廃止せずメトポの付与

東京メトロは回数券は廃止していませんが、2023年3月から全線で運賃を10円値上げする予定で、定期券などの区間外でPASMOで乗車すると「メトポ」を付与しています。

条件は、平日の日中や土日祝日などのオフタイムの乗車で、メトポはPASMOにチャージして使えます。

こうしたピークタイム以外の乗車でポイントを付与するサービスはJRや東武も行っています。JRの「オフピークポイントサービス」は1回あたり5ポイントですが、月5回目以降の乗車は25ポイントにアップ。東武は「オフピークマイル」というサービスで、平日朝のピーク時間後に乗ると1日20マイルたまります(2023年3月末まで)。

ポイント付与サービスの中には、最初から期間が限定されているものもあれば、役割を終えたと判断されて終わるものもあります。一方で、新たに始まっていることもあります。

まずは自分が使う鉄道会社のサイトをチェックして、今やっているサービスを探してみてはいかがでしょうか。回数券を使っていた人も、そうでない人も、鉄道にどうせ乗るならポイントをもらいましょう。

文/編集・dメニューマネー編集部

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