「厚生年金基金」が廃止、年金はもらえる?確かめる方法は?

2022/09/06 09:58

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私的年金である「厚生年金基金」は景気の悪化などにより制度が破たん、2014年4月からは新たな設立は認められず、既存の基金についても解散もしくは他の私的年金に移行すること求められている。つまりは廃止されつつある。 加入していた人の中には「年金がもらえなくなるのではないか」と不安になる人もいるだろう。廃止されると年金はどう

私的年金である「厚生年金基金」は景気の悪化などにより制度が破たん、2014年4月からは新たな設立は認められず、既存の基金についても解散もしくは他の私的年金に移行すること求められている。つまりは廃止されつつある。

加入していた人の中には「年金がもらえなくなるのではないか」と不安になる人もいるだろう。廃止されると年金はどうなるのだろうか。

「厚生年金基金」は公的年金にプラスして加入できる私的年金

厚生年金基金は私的年金の一つで、国が行う(公的年金である)厚生年金の支給を一部代行し、プラスアルファ部分を上乗せして給付される年金だ。

誰でも加入できるわけではなく、厚生年金基金制度がある企業で働く人だけが加入できる。一時は厚生年金に加入する人のおよそ3分の1が厚生年金基金に加入していた。

厚生年金基金が廃止されるとどうなる?年金はもらえる?

厚生年金基金が廃止されると、納めた保険料はどうなるのだろうか。これは、納めた保険料がどこに引き継がれたかによって変わる。

1 基金が解散した場合

基金が解散した場合(2014年4月以降)は厚生年金の代行部分は国に返され、将来老齢厚生年金として給付される。基金に余った財産は、一時金として受け取ることができる。

選択肢として、「一時金として受け取らない」ことも選べる。この場合は、厚生年金の代行部分やプラスアルファ部分が企業年金連合会という団体に預けられ、連合会の独自の年金制度である「通算企業年金」を生涯受け取ることができる。

年金の支給時期になると連合会から年金請求の案内が来るので、忘れずに手続きをしよう。

2 他の私的年金に移行された場合

企業年金基金から「確定給付企業年金」や「確定拠出企業年金」などの私的年金に移行された場合は、移行先から年金が給付される。

将来いくら給付されるかは加入している私的年金によって異なるので、それぞれの企業年金の窓口などに問い合わせてほしい。

基金に加入しているか分からない場合は確認を

自分が基金に加入しているかどうか分からない場合は、どうすればよいのだろうか。

今働いている会社で基金に加入しているかどうか知りたい場合は、会社の総務窓口などに問い合わせよう。

転職などで働いていた会社を退職したという人は、「移換完了通知書」「年金の引き継ぎのお知らせ」(基金に納めた保険料が企業年金連合会に移ったことを知らせる書面)が届いていれば、基金に加入していたことがわかる。届いていない場合は、以前、働いていた会社に問い合わせるのが確実だ。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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