リユース市場爆発!コメ兵やトレファクが、ワークマンの上昇相場を再現するか?

2022/09/16 07:00

株式市場の人気セクターにあまり顔を出さない「リユース銘柄」の売買が活況だ。 相次いで業績の上方修正を発表し、多くの銘柄が過去最高値圏にある。TV報道でワークマンや業務スーパーが人気化したのと同じように、売上を押し上げている可能性が高い。円安進行で海外バイヤーにとってはバーゲンセール状態であることも後押ししている。 トレ

株式市場の人気セクターにあまり顔を出さない「リユース銘柄」の売買が活況だ。

相次いで業績の上方修正を発表し、多くの銘柄が過去最高値圏にある。TV報道でワークマンや業務スーパーが人気化したのと同じように、売上を押し上げている可能性が高い。円安進行で海外バイヤーにとってはバーゲンセール状態であることも後押ししている。

トレファク以降、リユース企業が上方修正ラッシュ

上方修正の口火を切ったのが、総合リサイクルと衣料リサイクルショップを手掛けるトレジャー・ファクトリー <3093>だった。7月13日、今期の売上予想を約254億円から約260億円に約6億円、営業利益を約11億円から約14億円に約3億円上方修正。翌日の株価は7%高の1、203円まで買われた。

その後も人気は継続、9月9日には1,900円の過去最高値まで上昇した。上方修正後の約2ヵ月だけで48%の上昇となり、リユース系企業の人気を引っ張っている。

その後、リユース系企業が7〜8月に上方修正ラッシュ。総合リサイクルショップのハードオフ <2674>、衣料・玩具などの買取王国 <3181>、宝石・貴金属や着物などシニア向けの出張買い取りのBuySell Technologies <7685>、ブランド品リサイクル最大手コメ兵ホールディングス <2780>、総合リサイクルショップ「セカンドストリート」を運営するゲオホールディングス <2681>など、ほとんどの銘柄が過去最高値圏にある。

リユース銘柄の株価上昇はワークマン、業スーなど"いつか来た道"

リユース市場の拡大は、インフレによる諸物価高騰で消費者に「節約志向」、「生活防衛意識」が高まっていることが一番の要因だが、TV番組が後押しをしている。

トレジャー・ファクトリーの場合、2022年からTVに頻発に報じられている。日本テレビ「ヒルナンデス」、フジテレビ「めざましテレビ」、読売テレビ「情報ライブミヤネ屋」、テレビ朝日「羽鳥慎一 モーニングショー」などに、中古品が良い値段で売れること、半導体不足で手に入らない電機製品が中古で安く買えることなどが次々と紹介された。、

メディアで人気化するにつれ、トレファクの月次動向はドンドン伸びた。既存店売上は3〜8月の上期で9%増。特に6月以降は2桁増になっている。

株式市場では、ワークマンや業務スーパーの神戸物産がTVで報道され、それにあわせて月次売上が伸び、業績の上方修正につながり、個人投資家にも判りやすい株価上昇パターンとなっている。

円安で高級ブランド中古品の買い付けが活発

円安が高級中古品の売上を押し上げている可能性も高い。

ドル円は昨年末から約26%の円安が進行しており、115円台から直近では145円直前まで上昇した。海外から見ると日本はバーゲン・セール状態になっており、たとえば、1万円の中古品が昨年末なら87ドルで買えたものが、67ドルと26%安く買えることになる。とくに現在は、エアコンなどに代表されるようにコロナ後で製品不足が続いており、新品が買いたくても買えない状況だ。程度のいい中古品のニーズは世界中にある。こうした、「地域間アービトラージ」や「せどり」のような買い需要が拡大している。

それが表れているのが高級ブランドの中古を手掛けるコメ兵の月次売上だ。4〜6月期の売上は37%増、7月も23%増と好調な売上が続いている。百貨店売上でもラグジュアリーブランドや宝飾品が売れている。バイヤーが海外に売るために日本で買い付けているケースもありそうだ。

文/編集・dメニューマネー編集部
画像・polkadot / stock.adobe.com(画像はイメージです)

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