マイナ保険証は「高い医療費」を一時負担しなくていい?2024年に制度が変更

2022/10/23 10:00

2024年に紙の保険証は廃止され、マイナ保険証に切り替えられますが、マイナ保険証の特徴の一つに、病院で高額な医療費がかかった場合も、「窓口で一度支払う」必要がなくなることがあります。 通常の高額療養費の制度では、患者が一度医療費を支払っておいて、あとで払い戻しを受けます。マイナ保険証になれば、一度支払う必要が原則、なく

2024年に紙の保険証は廃止され、マイナ保険証に切り替えられますが、マイナ保険証の特徴の一つに、病院で高額な医療費がかかった場合も、「窓口で一度支払う」必要がなくなることがあります。

通常の高額療養費の制度では、患者が一度医療費を支払っておいて、あとで払い戻しを受けます。マイナ保険証になれば、一度支払う必要が原則、なくなります。

ただし「原則」と書いたように、マイナ保険証を持っていても、病院で高額な医療費を一旦払う例外のケースがあります。

特徴1 マイナ保険証を持っていると高額の医療費を払わなくていい?

医療費がこの額以上になると払い戻しを受けられるという「基準額」は人によって異なりますが、マイナ保険証を提示すると、病院はその人の基準額を調べられるため、超えた額は請求されません。窓口で払う医療費はどんなに高くても基準額までです。

今まで病院では患者の基準額を調べられず、患者は窓口で高額な医療費を一旦、全額払って後から払い戻される仕組みでしたが、マイナ保険証の導入で改善されます。

特徴2 マイナ保険証に未対応の病院や薬局では利用できない

ただし、これは受診した病院や薬局がマイナ保険証に対応しているときだけで、マイナ保険証を提示しても、医療機関のシステムが未対応だと利用できません。その場合は、基準額を超える部分についても、患者が一旦負担する、従来の仕組みのままです。

マイナ保険証に対応している医療機関がどれくらいあるかというと、10月9日時点で31.5%。病院は47.6%、薬局は54.2%ですが、診療所など小規模の医療機関は未対応の場合が多いです。

特徴3 「限度額適用認定証」があれば高額な医療費の支払いは不要

患者の基準額を医療機関に伝えるには、事前に健康保険組合に申請して「限度額適用認定証」を取っておくとよいでしょう。これを見せると、支払い金額が自己負担限度額まで抑えられます。

医療機関がマイナ保険証に未対応でも、認定証によって基準額を確認できれば、基準額を超える医療費の支払いは不要。そのため、医療費が高額になる場合は、事前に認定証を取得しておくべきです。

文・大垣秀介(マネーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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