国民の代表機関である国会。憲法では「国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である」と定めています。NHKや衆参両議院のWebサイトでは国会中継が放送されることもあり、法律や予算の審議などを行っている様子を垣間見ることができます。時には、「お経読み」が行われているそうですが、お坊さんが読む「お経」とは違うようです。この国会用語を知っていますか。
「お経読み」は法案の趣旨説明を棒読みすること
「お経読み」とは、国会で法律を作る際に、原案となる法律案(法案)の提案者(政府提出の場合は担当大臣)が行う趣旨説明を指します。法案の提案理由や内容を淡々と読み上げる様子は、まるで僧侶がお経を読んでいるかのような抑揚のない一本調子であるため、そう呼ばれています。
法案は、本会議の審議に先だって国会議員10〜45名ほどで構成された委員会で趣旨説明が行われます。その後、質疑応答に進み、賛成反対それぞれの立場から意見を出し合う討論会で協議され、委員会のメンバーの多数決(挙手または起立)で採決されます。採決後は、本会議にかけられ、最終的に衆参両議院で可決された場合は、法案成立となります。
10月1日よりの短時間労働者の社会保険の適用対象拡大
2022年度もたくさんの法律が成立し、施行されています。厚生年金保険法・健康保険法が改正され、10月1日より特定適用事業所で働く短時間労働者(パート・アルバイト等)の社会保険の適用対象が広がりました。特定適用事業所とは、被保険者(短時間労働者を除く)の総数が常時「101人」を超える事業所です。
そこで働く学生以外の短時間労働者のうち、週の労働時間が20時間以上で雇用期間が2ヵ月以上見込まれ、賃金の月額が88,000円以上を満たす者は、健康保険・厚生年金保険の被保険者に該当し、社会保険に加入できるようになりました。社会保険に加入すると、保険料の負担が増えますが、年金受給額の増加や疾病、出産手当金などが受け取れます。
仮に、年間給与が120万円のパートが今後10年間加入した場合、増える年金受給額は、およそ138万円です。(2021年厚生労働省発表の女性の平均寿命87.57年を採用し、受給期間を65歳から88歳で算出)一方で、支払う年金保険料は108万円となるため、年金だけでみても加入のメリットがありますが、正確な年金受給額は「ねんきんネット」で確認が必要です。
文/編集・dメニューマネー編集部
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