「自分は老後破産とは無縁だ」と考えている人も多いでしょう。特に今、バリバリと仕事して稼いでいるとそう考えがちですが、現役時代のお金の使い方・考え方しだいでは、将来、危機に陥る可能性があります。
老後破産しないよう、現役時代に気をつけるべきことは3つあります。
1 住宅ローンなど借金は完済しておく
住宅ローンを含めた借金は、遅くとも65歳までには完済しておいたほうがよいでしょう。繰り上げ返済すれば、金利の負担額も少なくなります。
たとえば、住宅ローンの残高が1,000万円以上、残りの返済期間が10年以上あるなら、住宅ローンの借り換えを検討してもいいでしょう。金利が今後高くなりそうですし、見直すタイミングともいえます。
また、住宅ローン以外でも、金利や手数料が高いカードローン、消費者金融、リボ払いの残高がある人は、最優先で返済して残高をゼロにしましょう。
2 安易に早期退職しない
退職金を割増して早期退職を募集している企業もありますが、安易に決めるべきではありません。健康で働けるうちはしっかり働いたほうがよいでしょう。
たとえば、55歳で年収600万円の人が割増退職金を2,600万円受け取り、会社都合退職として失業保険をもらったとします(割増退職金の額は厚労省調査の中央値)。
この場合も、年金がもらえるまでの9年間は無収入なので、割増退職金でまかなうと考えると、税金や保険料を考慮しなかったとしても毎年288万円しか使えません。
また、厚生年金の加入期間が短くなる分年金も減ります。まとまった預貯金がある人なら問題ないかもしれませんが、早期退職を検討しているならきちんと準備すべきです。
万が一、会社から退職勧奨(退職勧告)されても従業員に応じる義務はありません。限度を超えた退職勧奨は、解雇や退職の強要と判断できる場合もあります。
3 支払いは現金でなくキャッシュレスで
普段の生活費を現金で支払っている人は、なるべく現金を使わないようにしましょう。現金は落としたりするリスクがあるだけでなく、ATMで引き出す際に手数料がかかる場合もあります。
クレジットカードやd払い、PayPayなどのスマホならポイントがもらえるだけでなく、利用明細から支出を把握しやすいです。
カードならなくしても利用停止手続きが取れますし、不正利用されても、早めに申告すれば支払い義務は発生しません。
たとえば、ポイント還元率1%なら、1万円使えば500円分のポイントが貯まりますが、現金にはこれがありません。
老後の生活を苦しいものにしたくないなら、現役のうちにできることはしておきましょう。支払い方法など生活スタイルの変更も、収入がなくなってからでは遅すぎます。今からできることをしておきましょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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