稼ぎ頭はプロテイン?女性向けフィットネスのカーブスが好調

2022/11/01 07:00

プロテインブームの波に乗り、女性向けフィットネス施設「カーブス」の業績が好調だ。 運営元のカーブスホールディングス <7085> の株価は2021年11月以来となる11ヵ月ぶりの高値をつけた。プロテインがどれほど同社の業績に貢献しているのか見ていこう。 空前のプロテインブーム 定期契約者数増で物販売上が過去

プロテインブームの波に乗り、女性向けフィットネス施設「カーブス」の業績が好調だ。

運営元のカーブスホールディングス <7085> の株価は2021年11月以来となる11ヵ月ぶりの高値をつけた。プロテインがどれほど同社の業績に貢献しているのか見ていこう。

空前のプロテインブーム 定期契約者数増で物販売上が過去最高

10月7日に発表したカーブスホールディングスの2022年8月期決算は、売上が12%増の275億円、営業利益が69%増の27億円だった。会員数が6万人増の75.4万人。

カーブスの会員向け物販売上は13%増の163億円と過去最高となった。コロナ前の2019年8月期との比較でも13%増だ。プロテイン定期契約者数が増えており、物販売上に占めるプロテイン比率は96%と物販のほとんどがプロテインだ。

コロナ禍で比較的自由になる時間が増え、運動不足やコロナ太りの解消目的に運動を始める人が増加、現在は空前のプロテインブームが起こっている。TV番組でプロテインに関する情報を目にする機会が増えたことも需要を押し上げており、スーパーなどではプロテインを含んだ食品が人気だ。

富士経済によるとプロテイン市場は2010年の約500億円から2022年には約2,000億円まで4倍以上に拡大している。2025年には3,000億円に超える予想だ。

カーブス2つの重点戦略 会員数回復とオンラインフィットネスの強化

フィットネス施設は密になるのを避けられないため、コロナ禍でダメージが大きかった業種の1つである。復活のための重点戦略として掲げたのは、会員数の回復とオンラインフィットネスの「おうちでカーブス」の強化だ。

TV広告などのマーケティング強化で会員数は6万人増えた。オンラインフィットネスはコロナ禍の2020年9月に既存の会員向けにリリース。2021年4月からは新規募集も始めた。

会員数は2.1万人に達し、会員向けに2022年9月にリリースした無料のフィットネスアプリは10万会員が利用中だ。現在主流のオンライン単独型フィットネスサービスよりも、「店舗+オンライン」のハイブリッド型に注力している。

高機能新商品による客単価向上も進んでいる。初の機能性食品としてヤクルト1000などで人気の生きた乳酸菌を含むプロテインを投入した。通常プロテインに比べ単価が1,000円高く高採算だ。プロテイン販売に占める高機能新商品の比率は35%超にまで達している。

カーブスの今後の戦略

物販で稼ぐというカーブスの新しいビジネスモデルが成功しつつある。今後もプロテインを中心とした食の相談・提案を強化していくとともに、顧客満足度を高めマーケティングを強化して会員数を増やす考えだ。

23年8月期の会社予想は、売上が9%増の300億円、営業利益が35%増の37億円と好調が続く。売上は過去最高だ。会員数は7万人増の82.4万人。コロナ前の2020年2月の83.2万人水準近くまで回復する見込みだ。

顧客満足度はJCSI調査によるフィットネス業界で8年連続の1位である。退会率は2.2%とコロナ前の水準を維持している。今後もメンズ・カーブス、海外事業などで拡大する戦略だ。

文/編集・dメニューマネー編集部

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