将来のために、NISAやイデコで長期投資を始める人が増えているようですが、投資信託の中には、長期投資には向いていないものも多くあります。長期投資向きの投資信託を見分けるためのポイントは3つあります。
ポイント1 信託期間が「無期限」であること
まず長期投資に向いているのは、信託期間が「無期限」の投信です。
信託期間が無期限ではない投信は、償還日が定められています。償還日とは、投資信託の運用が終わる日です。最近、新たに売り出された投資信託のうち約4割は償還日が定められています。
信託期間は交付目論見書に必ず記載されています。
ポイント2 運用資産の規模が大きいか
次に確認すべきは運用資産の規模が大きいかどうかです。
たとえ信託期間が無期限でも、運用会社の都合で投資信託の運用が終わることがあります。これを「繰り上げ償還」といいます。繰り上げ償還になると、投資したお金は投資家に戻され、投資はいったんそこで終わってしまいます。
この繰り上げ償還となる主な理由は、運用資産の減少です。つまり、運用資産の規模が小さい投資信託だと繰り上げ償還のリスクが高いということです。
運用資産の大きさを確かめるには、純資産総額を見ましょう。一概に何億円以上なら安心とは言えませんが、純資産総額が数億円しかない投資信託だと繰り上げ償還されないか心配です。
ポイント3 資金の流入傾向が続いているか
投資信託の資金流出入も見ておきたいポイントです。資金が安定して流入している投信のほうが長期投資に向いています。
資金が入っていないとはすなわちお金が集まっていないことですし、資金の流出が多いと繰り上げ償還のリスクが高くなります。
たとえ純資産総額がいま多くても、減ってしまう可能性があります。たとえば現在100億円の規模があっても、毎月1億円ずつ資金が流出すれば、8年で資産はほとんどなくなります。
投資信託情報サイトなどを見ると、投資信託の毎月の資金流出入が分かります。投資信託評価会社「モーニングスター」のサイトではグラフで見られます。
これら3つのポイントも押さえながら、運用方針に納得できる投資信託を選びましょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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