何年も会っていない昔の友人から、突然連絡が──。
マルチ商法の勧誘は、友人や知人などから「食事に行こう」と言われて話を持ちかけられるケースが多い。よって、他人事とはいえない。自分のすぐ身近にあり、いつ自分が巻き込まれるか分からないのが怖いところだ。
最近、いわゆるマルチ商法(ネットワークビジネス)を展開している会社が、会社名や目的を明らかにしないまま違法な勧誘をしていたことなどから、一部業務の停止命令を受けた。
そんなマルチの勧誘だが、どんな手を使って勧誘してくるのだろうか。マルチの会員の誘い文句には4つの特徴がある。
特徴1 「誰でも簡単に儲けられる」
マルチ商法の勧誘では、「誰でも簡単に儲けられる」「すぐに元が取れる」といった内容を強調してくることが多い。
しかし、実際にマルチ商法で稼げているのは全体のごく一部で、誰でも簡単に稼げるわけではない。本当に誰でも簡単に儲けられるのなら、みんなお金持ちになっている。
このように嘘をついたり話を盛ったりして勧誘してくることは、違反行為に当たる(特定商取引法36条「誇大広告などの禁止」)。
特徴2 「あなたに会わせたい人がいる」
友人や知人などに誘われて食事に行った時に「あなたに会わせたい人がいる」と言われ、マルチ商法のベテラン会員が同席して勧誘するのもよくある手法だ。
ベテラン会員は、これまで自分が稼いできた実績や、ビジネスで得たお金や経験で人生が豊かになったことなどを話し、興味を持たせようとする。
特徴3 将来の不安を煽ってくる
「今の収入や生活に満足している?」「会社で働いていると、いつリストラになるかわからない」などと将来の不安を煽ってくる場合も要注意だ。
マルチ商法の勧誘である場合、将来の不安を煽ったのをきっかけに、「私たちと一緒にビジネスをすることで生活を変えられる」「今やらないと駄目だ」などと言ってくる。
特徴4 金銭面のリスクに触れない
マルチ商法では、仕入れのコストや、仕入れた商品が売れなかった場合のリスクがつきまとうが、勧誘する時はそうした金銭面のリスクに触れない傾向がある。
マルチ商法でかかるお金はそれだけではない。会員を獲得する方法を学ぶためのセミナー代や、友人や知人を勧誘するための食事代などもかかり、「予想をはるかに上回るお金がかかった」ということになりかねない。
友人や知人からの連絡があまりに不自然であれば、食事などに行く前に気づくかもしれないが、そうでなければ行ってしまい、勧誘されることもある。これらの特徴を把握し、もし勧誘されたらきっぱりと断りたい。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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