筆者がこれまで多くの富裕層と仕事をして気づいた共通点の一つが、皆共通して“行きつけの店”があることです。行きつけの店を持つのは誰もが憧れることかもしれませんが、富裕層には富裕層なりの理由があります。
1 オン・オフともに会食が多いから
富裕層はビジネス、プライベートともに会食が多いので、「行きつけの店」を作っておくことで、店選びの失敗をなくして会食が成功裏に終わるよう準備をしているのです。
行きつけの店なら、 “ホーム”の感覚でリラックスして会食に臨めます。その場が盛り上がれば、仕事につながるケースも少なくありません。
筆者の顧客である商社の社長は、ある会食の場で、会社が輸入する商品のすべ買い取りしてもらえるという大きなビジネスの約束を取り付けたそうです。
また富裕層は人とのつながりを特に大切にしており、ビジネスに限らずプライベートでも知人・友人と食事をする機会は多いものです。家族や気のおけない仲間などとの楽しいひとときを過ごすには、行きつけの店のほうが向いているのです。
2 融通が利きやすいから
行きつけの店なら、予約する際に窓際の席をおさえてもらうなど、要望を受け入れてもらいやすくなります。
理由1にもつながりますが、会食は楽しく実りあるものにするためには、眺望の良い席やあまり人目につかない席など、招待する相手に合わせたいところです。
また、ちょっとしたサプライズをするために店側の協力が必要な際も、行きつけにしておけば、相談にのってくれるはずです。
3 様々な情報を得られるから
店員や常連と仲良くなり、普段知り得ない情報を得られる可能性があることも、行きつけの店をつくるメリットといえます。
もちろん、店員と信頼関係を構築できなければ大事な情報を得られませんし、あれこれおしゃべりしてしまう店員のいる店は信頼できません。自分のことが他人に話されないとも限らないからで、店選びは大事です。
それなりに通ってお金を落とすことで、店との間で相互に信頼関係が築けますし、他の常連客とも同じ店に通う者同士という連帯感から、仲良くなってコミュニケーションを深められる可能性もあります。
富裕層はコミュニケーション能力が高い人も多く、人間関係を良好に築き、自分にとって、有益な情報を得ることを日常的にしているのです。
このように「行きつけの店」を持つことはメリットが多いですが、値段が高い店でなくとも構いません。高いお店は招待する人に気を遣わせるため、富裕層も、むしろ値段の安い店、リーズナブルでコスパのいい店にも行きつけを持っています。
行きつけの店を作ることは誰にもメリットがありますが、損得抜きに食事を楽しめる店に通って、結果として行きつけになってメリットが享受できればよいのではないでしょうか。
文・小宮崇之(保険代理店経営のファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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