定年退職後も働いて稼ぐために「アルバイト」を考えている人も少なくないだろうが、高齢者が仕事中の事故で死亡するケースもある。シルバー人材センターでは、仕事中の重篤事故(死亡または6ヵ月以上の入院)が、2021年度までの5年間で143件(死亡94件)も起きている。事故の危険性が高い仕事には、どのようなものがあるだろうか?
植木・樹木の剪定──最も多いケガ・死亡事故
2021年度に起こったシルバー人材センターでの死亡事故のうち、最も数が多かったのが、植木・樹木の剪定中の事故だった。
死亡やけがの原因には、「脚立に上っての作業中にバランスを崩して転落」「ハチに刺されたことによるアナフィラキシーショック」などがある。
草刈り──草刈機の刃に巻き込まれるという事故が多発!
最近は、草刈り作業で刈払機などの機械を使うため事故が起きやすく、2021年度における草刈り関係の事故は1120件と、10年で1.5倍になった。
「斜面から草刈機とともに転落し、刃に巻き込まれる」「他の作業員が使っている草刈機の刃が当たって出血」といった機械に関する事故もあれば、「ハチに刺されたことによるアナフィラキシーショック」「熱中症」などが原因の事故もある。
中には、作業中に跳ね上がった泥水が目に入り、その後、菌が繁殖したことが原因で失明したケースもあるという。
屋内・屋外の清掃作業──転倒事故や熱中症が多い
清掃員は老後バイトの定番の一つだが、「転倒して頭部を打つ」「転倒して骨折」「熱中症」などの死亡事故やけがが多い。
定年後のアルバイトにはメリットがあるが、こうしたリスクがあるのも事実だ。
特に、足元が不安定な場所から転落・転倒する事故は、3つの仕事全てにおいて起こりやすい。老後に体を使った仕事をする場合は、事故を防ぐために、日頃から足腰を鍛える運動をしておくことも効果的だ。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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