株で利益が出そうな人が税金を減らすために今すぐ検討したほうがいいこと

2022/11/12 07:00

株式投資で得た利益にかかる税金(20%)の額は、1月から12月までの損益で決まるので、今の時点で利益が出ている人は税金を払うことになりますが、今のうちの対策で税金を減らせるかもしれません。 株の利益にかかる税金は「株の損失」で抑えられる 株で出た利益にかかる税金を減らす方法として、同じ年に他の株で出た損失と「損益通算す

株式投資で得た利益にかかる税金(20%)の額は、1月から12月までの損益で決まるので、今の時点で利益が出ている人は税金を払うことになりますが、今のうちの対策で税金を減らせるかもしれません。

株の利益にかかる税金は「株の損失」で抑えられる

株で出た利益にかかる税金を減らす方法として、同じ年に他の株で出た損失と「損益通算する」やり方があります。

たとえば、A株で100万円の利益が出ると税金は約20万円ですが、同じ年にB株で100万円の損失が出ていると、損益はプラスマイナスゼロで税金はかかりません。

そのため、株で利益が出た年には、他に持っている含み損の株を売って、税金を減らすという方法が一般的に使われています。

含み損の株を一度売って買い戻せば税金を減らせる

株で利益が出た年に含み損の株を売れば、その年の税金を減らせますが、今売りたい株がないという場合もあるでしょう。そういった場合は、「含み損がある株を一度売って、買い戻す」という方法があります。

たとえば、今年A株を売って既に100万円の利益が出ているものの、持っているB株で含み損があり、今売ると100万円の損失が確定してしまうという状況を考えます。この時点で持っているのはB株だけです。

B株を売ると100万円の含み損が確定損となり、A株の利益とあわせれば今年の損益はゼロとなり、税金はかかりません。

ただ「B株を持ち続けていたら上がるかもしれない」と期待するのであれば、売った翌日以降にB株を買い戻せば、売った時点と大きく変わらない額でB株を買えますし、損失を確定した分で税金を減らした上で、これまで通りB株を持ち続けられるのです。

含み損のある株を売って、翌日に買い戻すので多少の値動きがある可能性はありますが、確実に税金を減らせるので、今年株で利益が出た人にはメリットがあるといえるでしょう。

含み損の株を買い戻す際の注意点

この方法の注意点は、「含み損の株を当日に買い戻してはいけない」ことです。

含み損のある株を売った当日に買い戻してしまうと、最初に買ったときの金額と今回買ったときの金額が平均化されて、税金を減らす効果が薄れてしまいます。

たとえば、最初にB株を買ったときの株価が300円で今の株価が100円だとします。この時に株を売って買い戻した場合、200円分の損失が確定して株価100円での買い戻しとなります。

しかし、売った当日に買い戻してしまうと、最初に買った300円と今の100円の平均である200円で買い戻したとみなされてしまい、損失も100円分しか出ていない扱いとなるのです。

翌日以降に買い戻せば、税金を減らす効果が薄れてしまう心配はありません。

株にかかる税金は1月から12月までの1年間の損益で決まります。もし今年利益が出ているなら、含み損の株を一度売った後に買い戻す方法を検討してみてはいかがでしょうか。

文/編集・dメニューマネー編集部

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