老後にお金に困ったら使える3つの制度!敷金・礼金もサポート?

2022/11/13 08:00

老後のお金を確保するために、「節約して支出を減らす」「つみたてNISAやiDeCoを利用する」「定年後も働く」といったことに取り組んでいる人もいるだろうが、どうしてもお金が足りず、老後に生活できなくなるリスクは誰にでもある。そんな時に使える制度を見てみよう。 1 住む場所・着る物・食べ物などを提供──生活困窮者自立支援

老後のお金を確保するために、「節約して支出を減らす」「つみたてNISAiDeCoを利用する」「定年後も働く」といったことに取り組んでいる人もいるだろうが、どうしてもお金が足りず、老後に生活できなくなるリスクは誰にでもある。そんな時に使える制度を見てみよう。

1 住む場所・着る物・食べ物などを提供──生活困窮者自立支援制度

この制度は、さまざまな理由により生活が苦しい人を、生活面や健康面で支援するものだ。2015年にスタートした新しい制度で、市区町村ごとに相談窓口が設けられている。

サポート内容は多岐に渡る。例えば、離職などにより住まいを失うおそれのある人には、就職に向けた活動をすることなどを条件に、家賃相当額を一定期間支給する。

その他、住まいを持たない人、またはネットカフェなどの不安定な住居形態にある人に対しては、住む場所や着る物、食べ物を一定期間提供する。退所後の生活に向けて、就労支援なども行う。

2 生活に必要なお金を無利子・低利子で借りられる──生活福祉資金貸付制度

この制度では、65歳以上のお年寄りがいる世帯などが、生活に必要なお金を借りられる。受付窓口は、それぞれの市区町村の社会福祉協議会だ。

借りられるお金の種類は複数ある。例えば「生活支援費」では、生活を立て直すまでに必要な生活費用を、月20万円以内(2人以上の世帯)で貸し付ける。「住宅入居費」では、敷金・礼金など住宅の賃貸契約を結ぶために必要な費用を、40万円以内でサポートする。

上記のお金を借りる場合の利子は、保証人がいれば無利子、いない場合は年1.5%だ。返済期限は10年以内などと長めに設定されていて、カードローンやキャッシングで借りる場合よりも返済の負担が軽めになっている。

3 生活・住宅・医療・介護など8種類の保護を受けられる──生活保護制度

他の2つと比べると認知度が高いこの制度では、年金など世帯の収入だけでは国が定める最低生活費に満たない場合に、不足する額を保護費として受け取れる。相談窓口は、住んでいる地域を所管する福祉事務所だ。

この制度では、生活・住宅・医療・介護など8種類の保護を受けられる。例えば「生活扶助」では、食費・被服費・水道光熱費を、「医療扶助」では病気やケガの治療にかかる費用を支援してもらえる。

具体的な保護費は、保護の種類や世帯人数、住んでいる地域によって変わる。

老後に向けて現役時代のうちからできることに取り組むことは大切だが、自分の努力だけではどうにもならなくなった時に慌てることのないよう、これらの制度を把握しておこう。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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