目薬といえば「ロート製薬 <4527> 」。目薬国内累計販売額は約43%を占めるといいます(2021年度)。1975年に「メンソレータム」の販売開始を機に、スキンケア事業を経営の柱に加えました 。近年では「肌ラボ」や「オバジ」 などのブランドで売上高の62%を稼いでいます。 同社は、世界110ヵ国以上に販売網を持つ製薬会社ですが、社名は略称です。
一体、「ロート製薬」は何の略でしょうか。
「ロート製薬」は眼科医界の権威の名
「ロート製薬」は、ミュンヘン大学の“ロートムンド博士”の名前を略したものです。
博士は眼科医界の権威と呼ばれた人で、日本で日露戦争終結後に慢性結膜炎トラホームがはやり、その治療薬として作られた「ロート目薬」の語源でもあります。
同社は、東京眼科病院の院長・井上豊太郎博士に目薬の処方をお願いしましたが、ロートムンド博士が彼に最新の調合を教えた人物だったことから、社名にも用いられています。当時の目薬は目薬瓶と点眼器が別々でしたが、日本初の一体型容器滴下式両口点眼瓶を作り出したことで、一気に目薬のトップブランドとなりました。
「ロート製薬」の始まりは胃薬
同社の始まりは1899年、故・山田安民氏が立ちあげた「信天堂 山田安民薬房」です。最初に売り出された薬は目薬ではなく、“胃腸薬の胃活”ということは知られていないかもしれません 。2022年3月期現在でも、内服・食品関連の売上高は13%を占めています。
またアイケアおよびスキンケア事業の売上高は、84%にのぼり主力事業となっています。 なかでも“メンソレータム”関連の商品は、ブランド数が39、製品数は216品目以上に及んでいます(2014年10月~2015年9月商品出荷分)。 なおメンソレータムはアメリカの企業ですが、1988年にロート製薬が買収しています。
また「“肌ラボ」シリーズ”は、“「4秒に1本売れる”」といわれるほどの売れ行きで 、2007年から15年連続でスキンケア化粧品シリーズ販売個数No.1ブランドとして国内外で売り上げを伸ばしています。
2021年現在では、海外の20ヵ国以上の人々に使われ、80億円規模のブランドになりまし た。2022年3月期の決算によると、同シリーズはコロナ前を上回る増収となっています。
文/編集・dメニューマネー編集部
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