円安で海外の商品が値上がりする中、「外国投資・国際投資」を勧める意見もありますが、初心者にはなかなかハードルが高いものです。ただ物価も高くなっており、節約は不可欠ですし、輸入品が多い日本ではドルなど外国の資産を持っておいたほうがいいのも事実です。

そこで発想を変えて、「外国に投資する」のではなく「ドルの財布を持つ」と考えてみてはどうでしょうか。

ドルの財布を持つ方法──初心者が始めやすい外貨建て商品は

円の財布は誰もが持っているはずなので、もう一つドルの財布を持ち、円高の時は円の財布、円安のときにはドルの財布を使えばいいのです。ドルの財布があれば海外でもわざわざ外貨両替をする必要がありません。

財布を持つといっても、実際にドル紙幣を入れる財布を持つのではありません。まずはすることはドルを買うこと。初心者が始めやすいのは「外貨預金」です。

銀行に外貨預金の口座を作り、円で預けているお金をドルの口座に移すだけで、ドルの財布が持てます。

外貨建て預金は、日本円の預金よりも金利が高いといったメリットもあります。

「ドルの財布」を持つ上での注意点

逆に外貨預金など、外貨建て商品の注意点は、為替レートによっては損になる場合があることです。たとえば1ドル140円の時に預けたお金を、1ドル120円になって円に戻すと損してしまいます。これを為替リスクといいます。

円とドルを交換するときにかかる為替手数料にも注意したいです。預入れと引出しの為替レートが全く同じ場合でも、手数料がかかる分資産が目減りします。1ドル140円の時にドル預金をして、同じレートのときに円に戻すと、金利を除けば手数料の分だけマイナスなってしまいます。

また外貨現金で入出金ができない銀行もあるので、口座開設の前にウェブサイトなどで確かめましょう。

円安で物価が上がり、インフレが続くことによる不安は、資産を円だけで持っているから生まれるものです。そうした不安があるなら、ドルと円の2つの財布を持ってみてはいかがでしょうか。

文/編集・dメニューマネー編集部

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