家計を見直したい

相談「あと20年で完全にリタイアするにはいくら貯めておけばいいでしょうか」

2022/12/01 07:00

会社員・女性(45)、共働き 子ども2人(小6、小3) 持ち家(戸建て)の相談 「20年後の65歳には完全にリタイアしたいです。年金は夫婦で月20万円程度はもらえるようですが、必要最低限の老後生活を送るには自分でいくら貯めておけばいいでしょうか。現在、イデコなどの運用はしていません」 アドバイス1 生活費など合計で2,

会社員・女性(45)、共働き 子ども2人(小6、小3) 持ち家(戸建て)の相談

「20年後の65歳には完全にリタイアしたいです。年金は夫婦で月20万円程度はもらえるようですが、必要最低限の老後生活を送るには自分でいくら貯めておけばいいでしょうか。現在、イデコなどの運用はしていません」

アドバイス1 生活費など合計で2,800万円を目標にしましょう

生活費として1,800万円、その他の費用として1,000万円、合計で2,800万円を目標に貯めていきましょう。

生活費についてですが、老後生活を夫婦2人で送るには1カ月に約26万円かかるとされています(総務省家計調査)。相談者は年金が夫婦で月20万円もらえる見込みですので、1カ月の生活費の不足は6万円です。

希望のとおり、65歳でリタイア、寿命を90歳までとすると、老後の25年間で不足する生活費の合計は、「6万円×12カ月×25年間=1,800万円」です。

また、生活費以外には、病気や介護に備えるお金が必要です。こちらは、300万円を目安にしましょう。さらに、老後に持ち家をリフォームする可能性がありますので、その費用として、合計500万円程度みておきましょう。

一般的な住宅のリフォーム費用の相場は、キッチン50~150万円、洗面所20~50万円、トイレ20~50万円、お風呂50~150万円、外壁塗装100~150万円、屋根リフォーム100~150万円です。

生活費以外の費用(病気や介護のお金とリフォーム代)をおおよそ1,000万円とすると、老後のために自分で備えておきたい金額は2,800万円です。

ただし、退職金や貯金、その他金融資産など老後のために使えるお金がある場合は、その額を2800円から引いた金額を目標にするとよいでしょう。

アドバイス2 イデコなどを活用し効率的に運用しましょう

退職金などを考慮しない場合、65歳までに準備したい2,800万円を貯めるには、年間140万円貯める必要があるので、イデコNISAなどの税制優遇制度を活用して、少しでも増やしましょう。

65歳でリタイアできても、その後の人生も決して短くありません。今回、提案した額を貯めて生活できるとしても、お金がかかる趣味に打ち込めるわけではありません。また、20年の間に心変わりして「仕事を続けようかな」と思うようになるかもしれません。

実際に65歳でリタイアするかはともかく、リタイアしても困らない額をつくるためには、1日も早く、計画的な貯蓄や運用を始めましょう。

文・武藤貴子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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