「国債は危ない」と主張する人は多いですが、個人向け国債は信用できる金融商品の一つといえます。個人向け国債は初心者でも安心して運用できる商品であり、決して危ないものではありません。個人向け国債が危なくない理由として、以下の3つが挙げられます。
危ない債券の利率が低いことは理論上あり得ない
個人向け国債の利率は3年債、5年債で0.05%しかありません(2022年12月募集)。これは、諸外国の国債よりはるかに低い利率です。
本当に国債が危ないのであれば、100万円分購入して毎年500円しか金利をもらえない国債は誰も買いません。利率はリスクに応じて上がるはずなので、マイナス金利政策を導入した2016年以降0.05%のまま募集し続けているのは、国債が信用されているからです。
為替介入に何兆円も投じられる国の財政が危ないはずがない
日本は、2022年9月末~10月下旬にかけて6兆円を超える為替介入を行いました。1ヵ月間に行った円買いの為替介入としては、過去最大といわれています。
これだけの金額を投じても、為替介入などに使われる外貨準備高は150兆円以上あります。
外貨準備高は、国家予算とは別で確保しているものです。本当に日本の財政が危ないのであれば、150兆円以上の大金を「使うかどうかわからない待機資金」として確保する余裕はないはずです。
戦前の日本と今の日本は状況がまったく異なる
戦前の国債を持ち出して、今の国債が危ないと語る人がいますが、昔と今では状況がまったく違います。
戦前の国債には、一部元本が返済されなかったものがありました。国債を持っていない人に対しても預金封鎖や新円切り替え、財産税の課税など、国民の財産を事実上取り上げるような政策が行われています。
しかし、今の日本はGDP世界第3位の経済大国です。名目上の借金は多いものの、対外純資産(対外資産から対外負債を引いた資産)は400兆円以上あります。
国内でもさまざまな資産を保有しているので、戦前戦中の特殊事情を持ち出して今の国債が危ないと判断するのは、ナンセンスといえるでしょう。
文/編集・dメニューマネー編集部
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