「物の値段が上がった」と感じている人も多いでしょうが、こうしたインフレの中では、個人向け国債が強い、注目すべきだという意見があります。それはなぜでしょうか。
変動10年の個人向け国債は利率が変動する
個人向け国債は3種類(固定3年、固定5年、変動10年)ありますが、この中江も「変動10年」は、経済環境に合わせて半年ごとに利率が見直されるため、インフレが続いて金利が上がって不利になりません。
一般的にインフレ時には、物価の上昇に合わせて金利も上がる傾向があります。実際にこの一年間で見ると、日本はインフレ傾向にあり、「変動10年」の金利は上がっています。
「固定3年」や「固定5年」を保有すると、インフレで経済情勢が変わっても期間が終わるまで金利は固定です。「変動10年」なら金利が上がる場合があります。
このままインフレが続くと個人向け国債は有利
現在、世界的なインフレ状態で、アメリカではこの1年で10年国債の利率が3%以上も増えています。対して日本の10年国債は0.3%程度しか増えていないため、「まだ金利が上がる余地がある」という見方もできます。
たとえば100万円を個人向け国債に預けていて、国債の金利が1%上がった場合を考えます。「固定3年」や「固定5年」であれば利率は変わりませんが、「変動10年」なら、1年あたりで1万円分の利息が付くことになります。
反対に金利が下がることもある
しかし、金利が上がる可能性があるということは、下がる可能性もあるということです。個人向け国債を買ったときよりも金利が下がってしまって、結果的に金利の見直しがないほうが得だったという場合もあるでしょう。
ただ、金利には最低0.05%の保証があります。現在の銀行の定期預金金利は0.002%程度なので、定期預金でおいておくよりはお得だいえます。
「変動10年」の個人向け国債は、金利の見直しがあるので、インフレにも強いといえます。長く置いておけるお金なら「変動10年」を考えてみてはいかがでしょうか。
文/編集・dメニューマネー編集部
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