親からもらえる財産を減らさない方法 2024年に相続税のルールが変わる

2023/02/23 07:00

贈与税の計算方法が2024年に変わるので、制度をうまく使えば税金を安くできるかもしれない。今までは、親が子どもに財産を渡すとき、親が亡くなるまで最大2,500万円までの贈与で贈与税がかからなかったが、2024年からは非課税枠がさらに年間110万円分広がる。ほかにも税金を安くする方法があるが、どのようにすれば相続税を安く

贈与税の計算方法が2024年に変わるので、制度をうまく使えば税金を安くできるかもしれない。今までは、親が子どもに財産を渡すとき、親が亡くなるまで最大2,500万円までの贈与で贈与税がかからなかったが、2024年からは非課税枠がさらに年間110万円分広がる。ほかにも税金を安くする方法があるが、どのようにすれば相続税を安くできるのか?

2024年に相続税のルール変更へ 親からもらえる財産を減らさないための対策

相続税の計算が2024年に変わり、相続で払う税金が増えてしまうかもしれない。相続税のルールでは、親が亡くなって相続が発生した時の財産だけではなく、亡くなる直前に贈与(生前贈与)していた財産も、一部は相続財産として課税される仕組みだが、この対象が広がる見込みだ。税金を安くするにはどうしたらよいのか。

亡くなる3年以上前の贈与分は対象ではなかったが……

今のルールでは、相続税の対象になるのは、亡くなった時の財産と、亡くなる前“3年以内”に贈与した財産だが、2024年からは、亡くなる前“7年以内”に贈与した財産が対象になる。

つまり、今のルールでは課税されなかった3年前の前日から7年前に贈与した財産に、相続税がかかるようになるということだ。

この仕組みは、亡くなる直前に駆け込みで贈与することで相続税から逃れることを防ぐもので、「持ち戻し」という。その対象範囲が広がるのだ。

たとえば2024年12月27日に親が亡くなって相続が発生した場合、現行ルールのままなら、課税されるのは2021年12月27日以降に贈与した分だが、新しいルールだと2017年12月27日以降の贈与分が対象となる。

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2024年に相続税のルール変更へ 親からもらえる財産を減らさないための対策

贈与のルールが2024年に変わる!「税金を安くできる」制度が便利に!

贈与税の計算方法が2024年に変わり、制度をうまく使えば税金を安くできるかもしれない。現在のルールでは、税務署で手続きを行って税金の計算方法を変更すると、親から子どもに財産を渡しても累計2,500万円までは贈与税がかからないが、税金がかからずに済む金額が上がる見込みだ。これまでより多くの財産を、税金がかかることなく子どもが受け取れる。

2,500万円に加えて110万円の非課税枠が新設される

親が子どもに財産を渡す際に相続時精算課税制度を使うと、親が亡くなるまで最大2,500万円までの贈与で贈与税がかからないが、2024年からは非課税枠がさらに年間110万円分広がる。

新設される110万円の非課税枠は、各年で使える。たとえば5年かけて財産を渡す場合、これまでは2,500万円まで贈与税がかからなかったのが、「110万円×5年=550万円」が追加で非課税になるので、最大で3,050万円まで贈与税が発生することなく渡せる。

これまでは贈与額が2,500万円を超えると20%の贈与税がかかったので、3,050万円なら「超過分550万円×20%=110万円」もの税金がかかったが、これからはかからない。

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文/編集・dメニューマネー編集部

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