行政が「地震や停電が起きたときのシミュレーションした」と発表したり、会社で上司から「新しい事業の売り上げ推移をシミュレーションして」と言われたりと、よく聞く外来語である「シミュレーション」。漢字(日本語)ではどのように書くのでしょうか。
「リハーサル」との違い
シミュレーションは英語では"simulation"とつづり、よく「シュミレーション」と書かれますが、これは間違いです。
なおシミュレーションと意味が似ている言葉に「リハーサル」があります。「シミュレーション」は機器の操縦や防災訓練などで使われることが多い言葉ですが、対して「リハーサル」は演劇や演奏など芸術分野で使われます。
国立国語研究所「外来語」委員会は、「模擬実験」または「想定実験」と言い換えることを提案しています。意味として、「計算や模擬装置などにより、起こり得る状況を様々に想定して行う実験」と解説しています。
なお実験とは言いにくい場面では、「模擬行動」「想定実験」など、“模擬”“想定”をつけ、後半を工夫するよいでしょう。
シミュレーションは「模擬実験」
委員会は用例として、「洪水災害は昨年9月の東海豪雨と庄内川のはんらんを想定したシミュレーションをもとに算出される最大被害を基準にすることを決めた」と示しています。
定着している言葉なので、「シミュレーション」をそのまま使用しても問題のない場面が多くなりましたが、委員会は手引きの中で「60歳以上では半数以上が分からない語であり、言い換えや説明付与が望まれる場合も多い」と示しています。
文/編集・dメニューマネー編集部
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