【長者番付】ゲイツ氏を抜いたイーロン・マスク氏の「Twitter」活用術

2021/07/22 05:00

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米フォーブスによる毎年恒例の「世界長者番付」の2021年版が発表され、大きくランクアップして2位になった米EV大手テスラのイーロン・マスクCEOのツイートに注目が集まっている。マスク氏が大きく順位を伸ばしたのはテスラ株の高騰が主な要因だが、その株価高騰に拍車をかけたのがマスク氏のツイートだからだ。 2021年度版の「世

米フォーブスによる毎年恒例の「世界長者番付」の2021年版が発表され、大きくランクアップして2位になった米EV大手テスラのイーロン・マスクCEOのツイートに注目が集まっている。マスク氏が大きく順位を伸ばしたのはテスラ株の高騰が主な要因だが、その株価高騰に拍車をかけたのがマスク氏のツイートだからだ。

2021年度版の「世界長者番付」、マスク氏は31位から2位に

2021年版の世界長者番付では、米ネット通販大手Amazonの創業者であるジェフ・ベゾス氏が、4年連続で首位の座を守った。しかしそのことよりも注目されたのが、イーロン・マスク氏の順位の急上昇と言えよう。前年の31位から4位のビル・ゲイツ氏などを抜き、2位に順位を上げている。

しかも総資産額でもマスク氏はベゾス氏に肉薄している。マスク氏の総資産額が1,510億ドルであるのに対し、ベゾス氏は1,770億ドルだ。その差は決して大きなものではない。しかし、なぜマスク氏は一気に順位を上げることができたのだろうか。

その理由は単純だ。マスク氏が保有するテスラの株価がこの1年で高騰したからだ。2020年の1年間でみると、1月2日の終値は86.05ドルだったが、12月30日の終値は694.78ドルまで上がっている。実に株価は1年間で8倍以上になったのだ。

マスク氏のツイートが株価高騰につながっている?

テスラは業績的には決して優良企業というわけではない。2020年の通期決算でやっと初黒字を計上できた。それでも株価が上昇しているのは、投資家たちが将来性を織り込んでテスラの株式を購入しているからだ。

そしてテスラの将来性を投資家たちに感じさせるのに一役買っているのが、Twitterでのマスク氏のツイートだ。中でも特に自動運転技術に関するツイートが多い印象だ。

2019年10月には、フル自動運転機能を2019年内に限定公開できる見通しだと、ツイートした。2020年8月には、自動運転ソフトウェアをライセンス化して他社に提供する計画をツイートで明らかにした。2020年12月には、自動運転オプション機能をサブスクで利用できるようにする、とツイートした。

そして2021年1月にはこう述べている。

Tesla Full Self-Driving will work at a safety level well above that of the average driver this year

日本語で要約すると「テスラの完全自動運転機能は今年(2021年)、人間の平均を上回る安全レベルとなる」といった意味だ。

テスラは実はまだ自動運転機能を提供できていないが、マスク氏のツイートは、自動運転ビジネスの拡大、機能の提供形態の多様化、安全技術の進化、といったテスラの将来に対する期待感を多くの個人投資家に抱かせている。

最近では「暗号資産」に対する影響力も

そして最近では、暗号資産(仮想通貨)投資家もマスク氏のツイートに注目している。

今年3月24日、マスク氏はテスラのEVをビットコインで購入することが可能になったことを、ツイートを通じて明らかにした。この後、ビットコインは高騰した。

マスク氏のツイートは、柴犬がロゴの暗号資産「ドージコイン」の高騰をこれまでに2度引き起こしている。2度目の高騰前、マスク氏はTwitter上で「月に向かって吠えるドージ」と投稿していた。つまりマスク氏のツイートは、もはやテスラの株式だけにその影響力をとどめていないということだ。

そんなマスク氏のツイートは「@elonmusk」をフォローすればチェックできる。いち早く同氏のツイートを知ることができれば、仮想通貨やテスラの株式に投資をしている人には大いにプラスになるかもしれない?

文・岡本一道(経済ジャーナリスト)
編集・dメニューマネー編集部

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