共働き既婚者の皆さん、夫婦お財布は別々ですか?それとも一緒ですか? 最近は海外でも共働き夫婦が増え、お金の管理の仕方が多様化しているようです。
共働き夫婦が多い国は「別財布」が増えている?
夫婦のお金の管理方法は、日本か海外かを問わず、大きく分けると3つあります。財布を「一つ」にまとめるか、夫婦それぞれ「二つ」で管理するか、夫婦それぞれともう一つ共有の財布を作って「三つ」にするかです。
・「財布一つ」……家計の収入と支出をまとめて管理する「共通財布」
・「財布二つ」……お互いに負担する金額を決めて別々に家計を管理する「完全別財布」
・「財布三つ」……家計の支出のみ専用の口座や財布で管理する「別財布」
海外では、共働き世帯ほど「財布三つ」の傾向が強いようです。
たとえば、共働きが過半数のアメリカで2万組 以上の夫婦を対象に実施された調査では、「財布一つ」と「財布二つ」の割合はどちらも約4割 、「財布三つ」は約2割でした(対象の夫婦の年齢は中央値が31歳以下)。イギリスで、3000人以上を対象に実施された調査では、4分の3以上が「財布三つ」。オランダでは、1116世帯のうち 約5割が「財布一つ」、約4割が「財布三つ」、1割が「財布二つ」でした。
オランダ在住の筆者の周囲でも、専業主婦の世帯は「財布一つ」、共働きの世帯は「財布三つ」に分かれています。
二つの「共通財布」を使いこなす夫婦も
アメリカやイギリス、オランダの「財布一つ」の夫婦は、「共同名義の銀行口座」で家計を管理しています。
その理由として、「家計を一つにまとめたほうが管理が楽」「自分で財布のひもを握っていたい」「お金の管理が苦手なので、パートナーに任せたい」ことなどを挙げています。専業主婦世帯の場合は、「収入源が一つだから、財布を分ける意味がない」と言います。
しかし、お金をまとめて管理していることが原因で、「お金の使い方についての口論が増えた」という声も聞きます。
このようなトラブルを回避するために、「共通財布を二つ」作っている夫婦もいます。生活費用の口座と貯蓄用の口座を分け、貯蓄口座には毎月〇万円、残りを生活費としてやり繰りするなど、工夫を凝らしています。
「別財布」でもしっかり貯金
一方、「財布三つ」や「財布二つ」の夫婦は、なぜそうしたかというと、「お互いに家計を負担しながら、自分のお金は自分で管理したいから」「夫婦どちらかに経済的に依存するのではなく、公平な関係を築きたいから」「一緒に家計を管理している意識を高めたいから」という理由のようです。中には、「お金の使い方に関して、相手を信用できないから」という夫婦もいます。
しかし、一言に「財布三つ」や「財布二つ」といっても、財布の分け方は様々です。
「それぞれの給料から、決まった金額を共同名義の口座に入れる」「夫は固定費、妻は食費などの変動費と、費目で分担している」など、お互いの所得に応じて、負担の割合を決めている夫婦が多いようです。
「財布三つ」のデメリットとして、家計費以外はお互いの収支が把握しにくいため、「お金が貯まりにくい」という声もありますが、上手に利用して、しっかりとお金を貯めている夫婦もたくさんいます。たとえば、夫の給料は生活費用の口座で、妻の給料は貯蓄口座で管理するなど、「使うお金」と「貯めるお金」をはっきりさせることで、使いすぎを防いでいます。
重要なのは、財布の数ではない
どのようなお金の管理法が最適かは、夫婦それぞれで異なります。重要なのは、財布の数ではなく、お互いに納得できるルールを決めておくことです。また、「一緒に家計を共有し、管理している」という意識をもつことで、お金を計画的に使ったり貯金がしやすくなるでしょう。
文・アレン琴子(オランダ在住のフリーライター)
編集・濱田 優(dメニューマネー編集長)
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