相続に備えたい

相続で損しないために「事前にしないといけない」こと【連載・第2回】

2023/04/16 08:00

よく「相続対策は早めにすべき」と言われますが、これは大きな節税効果が見込めるからです。「まだ元気だから」「時間は十分ある」といって後回ししていいことはありません。早めに準備を始めるにあたって、何をすべきかを整理しておきましょう。 すべきこと1 相続税のかかる財産または評価額を減らす まず相続税のかかる財産やその評価額を

よく「相続対策は早めにすべき」と言われますが、これは大きな節税効果が見込めるからです。「まだ元気だから」「時間は十分ある」といって後回ししていいことはありません。早めに準備を始めるにあたって、何をすべきかを整理しておきましょう。

すべきこと1 相続税のかかる財産または評価額を減らす

まず相続税のかかる財産やその評価額を、できる限り減らすことを考えるとよいでしょう。

たとえば、相続人が配偶者と子供1人の合計2人である場合、どんな財産に相続税がかかるかというと、非課税財産、借金、葬式費用を除いて4,200万円を超える部分です。

非課税財産とは、大別して4つあり、「墓地・墓石・庭内神し」「相続人が寄付した財産」「生命保険」「死亡退職金」です。

評価額を減らす方法1 生前贈与

評価額を減らす方法はいくつかありますが、その一つが「生前贈与」です。贈与する額が年間110万円まで贈与税はかかりません。

生前贈与をするなら早いほうがよいでしょう。ただし、2024年からは仕組みが変わり、この対策はこれからでは間に合いません。

というのも、今の仕組みでは、相続人が亡くなる3年前からの贈与が相続財産とて計算されますが、2024年からは、これが7年前になります。

被相続人(贈与する人)が亡くなった3年前まで遡って贈与した分を相続財産とみなす仕組みが、7年前まで遡ることになるわけです(この分を「持ち戻し」といいます)。

仕組みが変わるのがもう来年に迫っていますが、生前贈与を考えているなら今年からでも始めたほうがよいでしょう。

方法2 子供を持ち家に同居させる

評価額を減らす2つ目の方法は、子供を持ち家に同居させることです。これは、被相続人が持っている土地に建つ家に、相続人になる予定の子供を同居させると、土地の評価額を330平方メートルまで、8割減額できる仕組みがあるからです。

これを「特定居住用宅地」といい、別居の子供でも一定の要件を満たせば適用可能ですが、同居のほうが認められやすいです。

なお、被相続人の妻や夫が相続する場合は、同居などの条件はありません。

すべきこと2 相続税の納税資金を用意しておく

相続の準備で次にしておくべきことは、相続税の納税資金を用意しておくことです。特に、 相続する予定の資産に、不動産をはじめとした現金化しづらい資産が多い人は考えておくべきです。現金が少ないなら、あらかじめ不動産などを売却して現金にしておくのも有効です。

なぜ資金を用意しておくべきかというと、相続税は、被相続人が死亡した翌日から10ヵ月以内に申告しなければいけないからです。相続財産に現金化しづらい資産が多いと、相続人は相続税を払うために、慌てて資産を売るしかなくなります。

相続税の申告期限があるため売却時は足元を見られる場合もあり、思うような金額で売れない可能性も考えられます。

すべきこと3 相続人全員と話し合っておく

もう一つすべきこととして、相続人全員を集めた話し合いがあります。これは、子供たちなど、相続人になる予定の人たちの仲が良くても、いざ遺産がからむと揉めることがあります。相続人たちの仲が悪いなら、なおさらです。

それぞれの言い分を聞くのもよいですが、やみくもに聞いているときりがなくなりますし、不公平感を覚える相続人もいるかもしれません。話し合いを経て変わる可能性はあるとしても、まずは被相続人が自分の方針や考えをしっかりとまとめて、説明できるようにしておいたほうがよいでしょう。

文・北川真大(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

【連載】
第1回 相続対策をしてないと相続人に迷惑がかかり「争続」になるケース

相続で損しないための基礎知識

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