家族が認知症になったとき言ってはいけない言葉があるが、どんなことを言ってしまうと病気の人を傷つけてしまうのだろうか。また家族が認知症になった場合、保険請求ができない場合がある。家族が代わりにできればいいが、保険金は加入者以外、請求できない。そうならないためにも、事前にやっておきたいことがある。
認知症の人にかけてはいけない言葉
家族が認知症になった場合、言ってはいけない言葉があり、場合によっては傷つけてしまうことがある。どんな言葉を使ってはいけないのだろうか?いくつかのシチュエーションと一緒に見てみよう。
物忘れを責める言葉
認知症症状が進み、ご飯を食べたことも忘れてしまう80代の女性。
ご飯を食べた直後でも四六時中食べてないと言い張る。
面会に来た家族が、『さっきご飯食べたでしょ!』と何度も伝えるが、話は平行線。
最後には喧嘩になり、帰ってしまったという。
患者はさっきまでいた家族が帰ってしまったことが理解できず、看護師に何度もどこに行ったのかと聞き、寂しそうにしていた。
無理だと決めつけたり焦らせたりする言葉
徘徊がひどい80代女性は、排尿後もすぐに尿意を訴え、1日に何十回もトイレへ。
歩行が不安定のため、その都度ナースコール対応でトイレ介助が必要な状態だが、看護師は、ほかの業務が立て込んでいると毎回付き添うのは困難だ。
家族が付き添いを担当してくれた際、ずっと付き添わなくてはならず徐々にイライラが募った様子……。
『さっきも行ったでしょ!』、『行ってもどうせ出ないんだから!』と喧嘩に発展。
しかし、否定されるほど尿意を強く訴えるようになってしまったという。
親が認知症で保険の請求できない?
65歳以上の6人に1人は認知症と言われている。中には保険請求ができる疾病にかかった人もいるだろうが、認知症の人は自分でうまく保険請求ができないケースも多いようだ。そこで家族が代わりに行えればよいのだが、保険金は加入者以外、請求ができない。ただ、そうならないために事前にできることが2つある。
代理人が保険請求できる「指定代理請求特約」をつける
まず考えたいのは、保険に「指定代理請求特約」をつけておくことだ。
これがあると、指定された代理人は本人と同じように保険請求ができるようになる。
特約をつけるためには、保険会社に依頼し、送付された書類に記入をして、保険証券と一緒に返送する。
契約の途中でも、指定代理請求特約は付けられ、費用もかからない。信頼できる親族などを指定代理請求人として、指定しておくと安心だろう。
代理人が契約照会できる「家族連絡先登録制度」に登録
もう一つの方法は、家族を登録することで、認知症の人の保険契約も家族が確認できるようになる「家族連絡先登録制度」を使うものだ。
この制度の手続きは、電話で書類を取り寄せて記入、返送する。Webでも完結できる会社もある。
「指定代理請求特約」とは違い、本人に代わって請求できるわけではないことだ。
しかし、いざという時に契約内容を照会できる(確かめられる)ので、手元に保険証券がなくても請求できるかどうか判断でき、保険金の請求漏れを防げるだろう。
詳しく読む>>
親が認知症で保険の請求できない?そうなる前にやるべき2つのこと
文/編集・dメニューマネー編集部
(2023年5月6日公開記事)
【関連記事】
・「コストコ」徹底活用法!
・ポイントが貯まる・使える!dポイント投資のススメ(外部)
・1分で楽しめる「お金のクイズ」
・ブラックリストでも作れるクレジットカード5選!(外部)
・50代のためのイデコ活用講座