回転ずしチェーン「スシロー」店内で醤油さしなどを舐めた少年らに対し、運営会社のあきんどスシローが約6700万円の損害賠償を求めて訴えを起こしたが、もしこのように企業などから多額の賠償を求められたら、どうしたらいいのだろうか。

賠償を求めて訴えられたときに使える保険として、「個人賠償保険」というものがあるがどんなときに使えるのだろうか。

「個人賠償保険」はどんな保険？スシロー事件には使える？

個人賠償保険は、本人や家族が他人にケガをさせたり、モノを壊したりと、法律上の賠償責任を負ったときに補償してくれる保険だ。

たとえば、保険がおりた事例としては「店で商品を落とし壊した」「飼い犬が他人をかんでケガをさせた」「子供が自転車に乗っていて、歩行者とぶつかった」などがあり、日常生活で役に立つ保険だ。

ただし、支払いの対象になるのは“誤って”起きた事故に限られること。前出の例では、わざと商品を落としたり、歩行者とわざとぶつかったりしていたら、保険はおりないだろう。

他にも、あてはまらないケースとして、自動車に関わる事故や、仕事中の事故などがある。商品によって異なるようだ。

それでは、スシローの事件ではどうかというと、少年が意図的に迷惑行為をしたのだろうから、対象外となる可能性が高い。報道によると、損保の担当者も適用にはならないとの考えを示しているようだ。

なお少年が支払わなければいけないかどうかだが、判決によっては、たとえ少年でも支払わなければいけないようだ。ただ実際には、少年の行為がスシローに与えた被害が請求額に値するとの立証は「難しい」との意見がある。

個人賠償保険の入り方

個人賠償保険の入り方は大別して2通りあり、単独で契約するか、もしくは損害保険（自動車や自転車、火災保険など）の特約として入るかだ。

保険料はいずれの場合も毎月100～300円ほどで、補償してくれる額も1億～3億円などだが、各社の商品には大差はないようだ。

クレジットカードに自動でついている賠償サービスもあるが、年会費で数万円以上支払うカードに限られる。たとえばダイナーズクラブカードの年会費は2万4,200円かかる。

個人賠償保険は、対象が契約者と家族なので、誰かが契約していれば、家族全員の分を保障してくれる。

文/編集・dメニューマネー編集部

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