仕事で上司や取引先とやり取りするとき、何気なく発したひと言がきっかけで、見下されているように感じさせてしまうことがある。どんな言葉は使わないほうがよいのだろうか?
1 「お世話様です」は目上の人に言うと失礼?
「お世話様です」というあいさつは丁寧に聞こえるかもしれないが、上司や取引先に使うのは失礼にあたるかもしれない。この言葉には、目上の人が部下などに対してねぎらいの気持ちを表す“ご苦労様”というニュアンスが含まれているからだ。
一方で“お世話になる”という言葉は尊敬語なので、目上の人に対しては「お世話になっております」「先日は大変お世話になりました」などと言うほうが賢明だろう。
いつもお世話になっていることへの感謝の気持ちを伝えたいなら、「いつもご指導いただきありがとうございます」と言うのもよい。
2 相槌でよく使う「なるほど」は?
相槌でよく使う「なるほど」も、上司や取引先に対して使うのは控えたほうがよいかもしれない。この言葉には、相手の話が道理にかなっていることを評価した上で同意する、というニュアンスが含まれるからだ。
相手を評価することは相手を敬うこととは違うので、目上の人に使うのはよくないとされているのだ。
中には気にしない人もいるだろうが、丁寧な言い方をしたいなら「おっしゃるとおりですね」「私もそのように感じます」などと言うほうがよい。
3 アドバイスをもらったときに「参考になりました」はNG?
上司や先輩からアドバイスをもらったときなどに、感謝の気持ちを伝えるつもりで「参考になりました」という人がいるが、失礼な言い方と捉えられてしまうことがあるので注意したい。
「参考」という言葉には「自分の考えを決めるときの足しにする」といった意味があるため、上から目線のような印象を与えかねない。
感謝の気持ちを伝えるときは、「勉強になりました」を使ったほうがよい。
ただ、この言い方はビジネスで耳にする機会が多く、社交辞令に聞こえることがあるので、「〇〇の部分が大変勉強になりました」のように具体的に伝えるとよいだろう。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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