将来・老後に備えたい

認知症の人にやってしまいがちな3つのNG行動

2023/07/03 20:00

親や親族が認知症になり、物事をスムーズにできなくなったとき、周りの家族がついやってしまう行動があるが、それがきっかけで症状が悪くなることがある。認知症の患者に対してやってはいけない行動は、次の3つだ。 やってはいけない行動1 間違いや失敗を細かく指摘すること 特に認知症が始まったばかりのときは、前のような生活に戻ってほ

親や親族が認知症になり、物事をスムーズにできなくなったとき、周りの家族がついやってしまう行動があるが、それがきっかけで症状が悪くなることがある。認知症の患者に対してやってはいけない行動は、次の3つだ。

やってはいけない行動1 間違いや失敗を細かく指摘すること

特に認知症が始まったばかりのときは、前のような生活に戻ってほしいという思いから、患者の間違いや失敗に対して細かく指摘してしまう人がいる。

たとえば、「その話は前も聞いたよ」「ごみの分別はきちんとしてね」などと言うことがこれにあたる。

しかし、患者自身は正しくやっていると思っているので、このように何度も指摘されると何が事実なのか分からなくなって混乱し、不安が増してしまう。

間違いに責任を感じて自分の世界に閉じこもり、うつ病のきっかけになることもある。

失敗を細かく指摘するのではなく、「大丈夫だよ」というように優しく声をかけ、不安を助長しないようにしよう。

やってはいけない行動2 無視・放置すること

患者への対応に疲れて、患者から話しかけられても返事をしない、あるいは周りの家族から自発的に話しかける数が極端に減るといったこともある。

このような行動をとると、患者は孤独や不安などのストレスを感じやすくなってしまう。

その結果、大きな声を出す、暴力的になるなど、ストレスを爆発させることがあるので、無視・放置は避けたほうがよい。

患者への対応で精神的につらいときは、介護サービスを使って休息をとったり、各自治体に設けられている相談窓口に相談したりして、周りの家族もストレスをためこまないようにしよう。

やってはいけない行動3 心配だからと外出させないようにすること

患者がひとり歩きして居場所が分からなくなることへの不安から、外に出ないように部屋のドアに鍵をかけてしまう人もいる。

実際に認知症による行方不明者は増えていて、2022年の警察への届出は1万8,700人と、10年でほぼ2倍になっている。

しかし、家に閉じ込められると、むしろ外に出たいという欲求が高まり、ドアから出られないなら窓から出ようと考えて危険な行動をとることがある。

また、やっとの思いで出られたときに、閉じ込められたときの恐怖心から、どんどん遠くに行ってしまうこともある。

不安だからといって外出できないようにするのは避け、日中に適度な運動をしてもらい、夜にぐっすり眠れるようにするなどの対策をしよう。

万が一居場所が分からなくなったときのために、日頃からGPS端末を身につけてもらうといった対策もあるので、症状に応じて検討するとよいかもしれない。

文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部

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