親が「老後破産」すると、支える子供世代の家計にも大きな負担がかかります。親子でお金の話をする習慣がないと、生活が苦しくなっても子供には言い出しにくいものです。次のような親の変化は、お金に困っているサインかもしれないので、早めに話しあって対策を考えましょう。
1 急に投資や自宅の売却に興味を持ち始める
「●●さんは株で儲けたらしい」「自宅を売っても住み続ける方法があるらしい」など、急に投資や自宅の売却について話すことが増えたら、それはお金に困っているサインかもしれません。
貯金が減って不安を感じると、お金を得る方法やお金を増やす方法に自然と興味がわくものです。
退職金をもらうとき、銀行員などに案内されて投資に興味を持つのはよくある話ですが、退職金をもらってからしばらく経つのに、急に投資の話題が増えたとなると、お金の不安があるのかもしれません。
知識がないまま投資や自宅の売却を行うとかえって損するリスクがあるため、お金の不安がないか親子で話す場を早めに持ち、一緒に対策を考えましょう。
2 親子の絆を強調し「将来は頼むね」と口にする
「苦労して育てたあなたが立派になってうれしい」といった何気ない家族の会話のあとで「将来は頼むね」などと口にするのも、お金に困っているサインかもしれません。
貯金が減って心細くても、子供に援助を頼むのは情けないと感じて、ためらう親は少なくありません。
そんなとき、「子育ては大変だった、学費などお金もかかった、だから今度はあなたが返す番」という論理で、プライドを保ちながら不安を減らそうとすることがあります。
子育ての苦労話や子育てにかかるお金の話が増えたら、さり気なく親の蓄えに話題をシフトしてみてもよいかもしれません。
3 人のお財布事情に敏感になる
身内やご近所さんなど、他人の年金や退職金、貯金を気にする話が増えたら、お金に困っている可能性があります。
生活費が足りなくなるかもしれないという不安から、頭の中はお金のことでいっぱいになります。「みんなどうしているんだろう」「困っているのは自分だけではないはず」「他人がうらやましい」など、さまざまな感情がわいてきます。
そのため、他人のお金の話題で目の色が変わったり、つい踏み込んだ質問をしてしまったりすることがあります。
親がお金で悩んでいそうな気配を感じたら、老後の蓄えのニュースなどを切り口に、それとなく不安がないか聞いてみるとよいかもしれません。
文・木崎 涼(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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