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【2023年上半期】IPO活況、勝率は約9割 注目されたIPO5銘柄は今どうなっている?

2023/07/10 07:00

日本株の相場が活況で、企業の新騎乗上場(IPO、新規株式公開)も盛り上がっており、2023年1~6月の上半期にした会社は44社で(2022年は37社)、その約9割の銘柄が株式の売り出しや公募の公開価格を上回る初値を付けています。特に話題になった5社の今の株価を、上場日の順に見ていきましょう。 カバーは3.3倍──Vチュ

日本株の相場が活況で、企業の新騎乗上場(IPO、新規株式公開)も盛り上がっており、2023年1~6月の上半期にした会社は44社で(2022年は37社)、その約9割の銘柄が株式の売り出しや公募の公開価格を上回る初値を付けています。特に話題になった5社の今の株価を、上場日の順に見ていきましょう。

カバーは3.3倍──Vチューバーの「ホロライブプロダクション」を運営

演者がアニメキャラクターに扮して動画配信を行うVチューバーの「ホロライブプロダクション」を運営するカバー <5253> は3月27日、東証グロース市場に上場。公開価格は750円でした。

公開価格から約4.2倍まで上がり、3170円(6月20日)を付けました。利益確定売りなども入りましたが、7月7日時点の終値は2506円で、公開価格から3.3倍値上がりの水準です。

同社はキャラクターの知名度や人気を活かしたグッズの企画販売、企業とのコラボレーションなども展開しています。

ispaceは6.1倍──話題の宇宙開発ベンチャーだが……

宇宙開発ベンチャーのispace <9348> は4月12日、東証グロース市場に上場。公開価格は254円でした。一時は2373円をつけ、9倍超になりましたが(4月19日)、4月26日に予定していた月面着陸が失敗に終わると、大きく売られ793円まで売られました。

7月7日時点の終値は1558円で、公開価格から6.1倍の水準です。

世界初の民間企業による月面着陸チャレンジで注目として浴びただけに、今も波乱の値動きとなっています。

Golbeeは2.9倍──300万人が使うAI英語学習アプリを運営

AI(人工知能)による英語学習アプリを提供しているGlobee <5575> は6月14日、東証グロース市場に上場。公開価格は1150円です。公開当日は、公開価格の2.3倍となる2666円で初値を付け、その後も株価は上昇しました。7月7日時点の終値は3370円で、公開価格に対して2.9倍の水準です。

同社のアプリは2022年12月時点で300万人が利用しています。

アイデミーは3.2倍──AI人材の育成など 初値は公開価格の6倍

AIに詳しいデジタル人材の育成支援などのアイデミー <5577> は6月22日、東証グロース市場に上場。公開価格は1050円。上場2日目(6月23日)に公開価格の5.3倍となる5560円をつけましたが、その後は売りが優勢となり、7月7日時点の終値は3400円で、公開価格の3.2倍の水準です。

株式市場でもAIが話題となっていることから、買い注文が殺到したようです。なお同社は、企業のデジタル変革(DX)をコンサルティングし、支援する事業も手がけています。

WTOKYOは1.6倍──東京ガールズコレクションのブランドを活かした事業展開

東京ガールズコレクションの運営やブランドを活かしたマーケティングを行うWTOKYO <9159> は、6月29日、東証グロース市場に上場。公開価格は3000円でした。

上場2日目には、7700円まで買われ、公開価格から2.6倍まで値上がりしましたが、その後は大きく下落。7月7日時点の終値は4935円で、公開価格の1.6倍の水準です。

国内外の有力企業や多数の自治体とコラボレーションを進めており、5月にはNTTドコモとの業務提携に向け、基本合意を締結したと発表しています。

※ 本記事は2023年1月~6月に上場した企業の中から、話題となった銘柄を紹介することを目的としたもので、投資の推奨をするものではありません。

文・北川茂樹(Webライター)
編集・dメニューマネー編集部

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