コロナ明けムードが高まり、海外旅行に行く人も少しずつ増える中、加入の手間や費用がかからないクレジットカード付帯の海外旅行保険を使おうと考えている人もいるだろう。ただ、仕組みをよく理解していないと、いざというときに思わぬ出費に見舞われるかもしれない。3つの注意点を見ていこう。
注意点1 カードで旅行費用を支払わないと補償されないものがある
カードに付いている保険には、カードを持っているだけで補償される「自動付帯」と、飛行機のチケット代やツアー代などの旅行費用をカードで支払った場合のみ補償される「利用付帯」がある。
カードに保険が付いているからと安心していると、後で「利用付帯」だと分かり、補償を受けられないこともある。
カードに付いてくる保険で補償を受けるための条件をよく確かめておこう。
注意点2 治療費用などの補償額が少ないことがある
クレジットカードに付いている保険は、全体として、保険会社の海外旅行保険に比べて補償額が少ない。
たとえば、ケガや病気になったときの治療費用の補償を比べてみると、保険会社の保険では2,000万円のものや、中には無制限というものもある一方で、カードに付いている保険では100万〜300万円ほどだ。
治療費が安い国に行くのであれば、カードに付いている保険で十分かもしれない。しかし治療費が高い国に行くと、カード付帯の保険でカバーできないほどの治療費がかかる可能性が高くなる。
そのため、渡航先によっては保険会社の保険にも入り、補償を手厚くすることを考えたい。保険会社の「オーダーメイドプラン」といったプランに入れば、カード付帯の保険では足りない補償のみをプラスできるため、無駄な保険料を抑えられる。
注意点3 家族カードや家族特約がないと家族は補償してもらえない
カードに付いている保険は、基本的にカード契約者のみ補償の対象になり、家族カードや家族特約がないと家族は補償してもらえないので注意が必要だ。
家族カードを持っていたとしても、原則として家族カードを作ることができない18歳未満の子供は、補償対象外となる。
また、カード契約者のほかに家族にも適用される家族特約が付いていても、家族の補償額がカード契約者よりも低くなっていることが多い。たとえば、カード契約者は治療費用の補償額が300万円であるのに対し、家族は200万円になっていることがある。
持っているカードは家族も補償してくれるのか、補償額はどれくらいかを確かめて、足りない分は保険会社の保険で補うなどの対策をしよう。
家族の複数人が保険に入るときは、旅行日程が同じ家族を一つの契約で申し込める「ファミリープラン」の利用も考えたい。ファミリープランでは一部の補償を家族で共有するため、一人ずつ入るよりも保険料を抑えられる。
文・廣瀬優香(フリーライター)
編集・dメニューマネー編集部
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