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共働き夫婦は税金が高い!賢く節税してお金を残す方法(連載・第4回)

2023/07/19 07:00

収入が2人分と多くなる夫婦共働きが、納める税金を抑えるためのポイントは、収入から差し引く「所得控除」と税金から直接差し引く「税額控除」の活用です。夫婦それぞれが控除をもれなく活用して節税につなげましょう。 控除を増やす方法1 住宅ローンでペアローンを利用する マイホームを買うとき、夫婦それぞれが借り入れをするペアローン

収入が2人分と多くなる夫婦共働きが、納める税金を抑えるためのポイントは、収入から差し引く「所得控除」と税金から直接差し引く「税額控除」の活用です。夫婦それぞれが控除をもれなく活用して節税につなげましょう。

控除を増やす方法1 住宅ローンでペアローンを利用する

マイホームを買うとき、夫婦それぞれが借り入れをするペアローンを組むと、「住宅ローン控除」を夫婦ともに使えるので、単独のローンより控除額が多くなるケースがあります。

住宅ローン控除では、最長13年間、年末の住宅ローン残高の0.7%が税額から差し引かれますが、ローン残高の全額が控除の対象ではなく上限があり、一般住宅であれば3,000万円までです。

たとえば、夫が単独で3,500万円を借りた場合、上限を超えた500万円は控除の対象になりません。

これに対しペアローンを、たとえば夫2,500万円、妻1,000万円で組むと、3,500万円全額を住宅ローン控除の対象にできます。

ペアローンには注意点もありますが、住宅ローン控除の活用に関しては有利といえます。

控除を増やす方法2 子供は年収が高いほうの扶養に入れる

子供は、年収が高いほうの親の扶養に入れたほうがお得です。収入の多い人が扶養控除を受けたほうが、控除による節税効果が高まるからです。

たとえば年収500万円の夫と年収300万円の妻なら、子供を夫の扶養に入れるほうが有利なわけです。なお扶養控除が受けられる子供は、16歳以上23歳未満です。

控除を増やす方法3 医療費控除は年収の高いほうが受ける

医療費控除は夫婦それぞれが受けられますが、世帯でまとめて受けたほうが有利で、さらに夫婦のうち年収の高い人が控除を受けるほうが節税になります。

医療費控除とは、1年間に支払った医療費から10万円を差し引いた金額を、所得から控除できる制度です。控除とは、その分を所得から差し引いて税金などを計算してもらえるお得な仕組みです。

たとえば、夫15万円、妻10万円、子供10万円の医療費(世帯で35万円)がかかったとします。個別に医療費控除を受けようとすると、控除されるのは夫の分の5万円(15万円-10万円)だけです。

しかし、世帯でまとめれば、25万円(35万円-10万円)を控除できます。この控除を年収の多い人に適用すると、税効果が最も高くなるのです。

控除を増やす方法4 夫婦でiDeCoに加入する

iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)は掛金全額が所得控除の対象になるため、夫婦で加入するとより節税になります。

たとえば、年収500万円の夫と年収300万円の妻が、それぞれ毎月2万円ずつiDeCoの掛金を積み立てた場合、夫は年間4万8,000円、妻は3万6,000円、所得税と住民税が安くなるのです。

ただし、iDeCoは年金資産が60歳まで引き出せないので、無理のない掛金を設定しましょう。

文・松田聡子(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部

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