亡くなった人が残す「遺言(ゆいごん)」と「遺言(いごん)」、財産をたくさん持っている人は無視できない問題の「相続」と「贈与」。それぞれ似ていますが微妙に意味が異なります。どう違うか分かりますか?
「相続」と「贈与」はどう違う?
「相続」とは、亡くなった人の財産を特定の人が継承することです。原則は遺言書を優先して相続の方法を決めます。遺言書が無い場合は民法の規定に則って遺産を分割するか、相続人全員による協議によって内容を決定します。
相続をした人には「相続税」が課税されます。相続税の申告期限は、被相続人の死亡を知った日の翌日から10か月以内です。相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」、つまり法定相続人が3人ならば基礎控除は4,800万円になります。
「贈与」とは、個人が無償で財産を譲ることです。一定以上の贈与を受けると「贈与税」が課税され、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までに申告および納付を行う必要があります。
贈与税には110万円の基礎控除があります。1月1日から12月31日までの間に贈与を受けた合計が110万円以下なら贈与税は課税されず申告も不要です。
「遺言(ゆいごん)」と「遺言(いごん)」はどう違う?
「遺言(ゆいごん)」とは、生前に言い残す言葉です。言葉であったり、録音やエンディングノートに残されたメモだったりさまざまな形があります。ただし、これらは相続の時に正式なものとして認められません。
法的に有効な遺言書がない場合、法定相続人の協議によって内容を決めます。法定相続人とは、民法上相続をする権利がある人のことです。順位や相続割合も定められています。しかし協議によって相続内容がまとまるならば、これに従う必要はありません。
「遺言(いごん)」とは、法的な効力を持つ遺言を指します。法律上の遺言は書き方が細かく決められています。遺言の種類には被相続人が自筆する「自筆証書遺言」の他、公証人が書面化する「公正証書遺言」や、本人しか中身を知らない「秘密証書遺言」があります。
文/編集・dメニューマネー編集部
【関連記事】
・50代で「老後破産」する?定年前にやめるべき行為
・ブラックリストでも作れるクレカ5選【PR】(外部)
・人気の連載「新NISA」活用法
・「老後資金」の作り方【PR】(外部)
・「dジョブスマホワーク」で高ポイントをもらう方法