サマージャンボ宝くじの当選金額は、1等前後賞をあわせて7億円と一夜にして億万長者になるのも夢ではないが、お金持ちは宝くじを買わないという。しかし、お金持ちはギャンブルをしないわけでもない。どう楽しんでいるのだろうか。
お金を貯めている人が宝くじを買わない理由
お金持ちが宝くじを買わないと言われるが、これは本当だろうか。2020年に行われたある調査では、世帯年収が1,000万円を超える層では、宝くじを買う人の割合が年収500~1、000万円の層に比べて少ないことが分かっている(世帯年収が1000万以上=お金持ち、というわけではないだろうが、
調査では理由は明らかになっていないが、一般にいわれる理由の1つは宝くじの“還元率の低さ”だ。
還元率とは、この手のギャンブルで集められたお金のうち、どれくらいが参加者に支払われるかを示すもので、当然ながら高いほうがよく、低いとそれだけ胴元(ギャンブルの主催者)が儲かる確率が高い。
競馬の還元率が約80%といわれるのに対し、宝くじは46%しかない。その差は実に34%ポイントにもなる。さらにサマージャンボ宝くじの1等が当たる確率は1000万分の1と低い。
こうしたことから、ムダを嫌うお金持ちは勝率の低さから宝くじを避けていると考えられている。
貯金のある人=ギャンブルをしないわけではない
ただ、お金持ちはギャンブルをまったくやらないのではなく、宝くじを除く他の公益ギャンブル(競馬・競輪・競艇・オートレース)には全体平均を上回る人がお金を投じている。
ある調査では、競輪をする人の割合は全体の7%だったが、世帯年収が1000万円を超える層では11.0%だった。大きな差ではないが、全体平均よりは競輪を楽しんでいる人の割合が高いのは間違いない。
なぜ宝くじはやらないのに、それ以外のギャンブルをやるのか。それぞれに理由はあるだろうが、その一つとして考えられるのは、多くの公営ギャンブルは過去の結果を分析したり、賭け方を選んだりと自分で勝率やリスクをコントロールできることだろう。
たとえばレースの1着を当てる「単勝」という買い方をすると、当たる確率は競馬で最大18分の1、競艇なら6分の1といわれている。
また過去のレースから、競馬ならジョッキーや馬、コース、天候などをもとに、勝ちそうな馬を絞り込める(と考えられる)。
この点、宝くじは(数字選択式はともかく)過去に1等が出た売り場で買うこと以外に、データを活用して勝率を上げるのは難しそうだ。
こう考えれば、お金持ちは勝率とリスクがコントロールができるギャンブルなら、お金を投じてもいいと考えていると言えないだろうか。
お金持ちは「ギャンブル」のチャンスも自分で引き寄せる
そもそも株式投資などもリスクはあるが、お金持ちはリスクがあるからといって投資をしないわけではない。そのリスクが管理できるものかどうかを考え、とれるリスクの範囲内でお金を投じる先と額を決めているのだ。
一攫千金を夢見たり、運任せにしたりするのもよいだろうが、リスクコントロールの考え方を身につけることが、お金持ちの意識に一歩近づく方法なのかもしれない。
文/編集・dメニューマネー編集部
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