「通勤手当に税金がかかるかもしれない」というニュースが報じられていますが、毎月かかる通勤費は、定期券の買い方などを工夫すれば節約できます。通勤時間や通勤の頻度にもよりますが、30~40分程度電車に乗る人なら、月2,000円以上節約できるかもしれません。
1 6ヵ月定期を買う──通勤距離が長いほどお得になる金額も大きい
会社が1ヵ月または3ヵ月定期を前提に通勤費を計算している場合、6ヵ月定期を買うことで節約できます。通勤費として会社は決まった金額を支給しているだけなので、申告通りの経路で6ヵ月定期を買って差額を自分のものにするのは問題ありません。
たとえば、JR東京駅から埼玉県にあるJR大宮駅間(JR宇都宮線・上野東京ライン)の1ヵ月定期は1万6,610円ですが、6ヵ月定期だと1ヵ月あたり1万3,860円となり、月2,750円お得です。定期券は、通勤距離が長いほどお得になる金額も大きくなります。
テレワークをしない会社員や公務員の平均通勤時間は1時間を超えており(社会生活基本調査、2021年総務省統計局)、通勤経路によっては月4,000円以上お得になる人もいるので、ほぼ毎日通勤する人は6ヵ月定期を買ったほうがよいでしょう。
ただし、通勤費について都度領収書を必要とする会社や6ヵ月定期で計算する会社の場合は、節約にならない可能性もあります。
2 ポイントサービスを活用する──運賃の10%分のポイントが還元
テレワークが多く、週1~2回程度しか通勤しない人は、鉄道会社のポイントサービスを活用することで事実上の節約ができます。
たとえばJR東日本の場合、JREポイントに登録して職場を月5往復以上すると、運賃の10%分のポイントが還元されます。
還元されるポイントは片道分なので、通勤時間が長い人でも月500~800円程度ですが、リモートワークが多く通勤回数が少ない人でも使いやすいでしょう。会社へ提出するのは交通費だけなので、ポイント還元分は使ってしまっても問題ありません。
3 オフピーク定期券を利用する──1ヵ月の定期券と比べると月1,840円安い
フレックスタイム制の会社や、出勤時間が10時など遅い会社に勤めている人なら、オフピーク定期券を利用すると節約できます。大宮駅から通勤する場合、6時44分より前、または8時16分以降に入場すればオフピーク定期券が使えます。
6ヵ月定期を購入する場合と同様に、こちらも申告通りの経路で購入するのであれば、問題ありません。
オフピーク定期券を使った場合、通常の1ヵ月の定期券と比べると月1,840円安いです。ただし、6ヵ月定期の場合と同様に、都度領収書を必要とする会社では節約にならない可能性もあります。
朝のラッシュ時を除けば普通の定期券として使えるので、出勤時間をずらせる人は使ってみるとよいでしょう。
文・北川真大(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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