毎月の返済額を抑え新車に乗れる「残価設定ローン」を使う人が増えています。これは将来の下取り価格を設定して、その価格を引いた残価に対してローンを組むもので、たとえば14年ぶり全面刷新されると発表されたトヨタの人気車種ランクル「プラド」は、新車が432万円のところ、160万円のローンで乗れます。ただし注意点も少なくありません。
頭金ゼロで月々の支払も抑えられる?注意点は
トヨタ自動車 <7203> の「ランドクルーザー」は新型の「250」が8月2日に発表され、「プラド」という名前がなくなるとしてネットで話題になったばかりですが、現行モデルを新車で買うと、車両本体価格は432万7000円(税込)です。
これをトヨタの残価設定ローンで買うと、車両本体価格から3年後の残価272万6010円(残価率63%)を差し引き、返済額は160万990円です。
残価設定ローンのメリットは、通常のマイカーローンより毎月の返済額を抑えられる点です。たとえば3年(36回払い、ボーナス払いなし)で返済するケースを比べると、銀行のマイカーローンは金利こそ年1.9%と低いものの、432万円を36分割するので、毎月12万3747円の支払いです。
これに対し、残価設定ローンは金利が年4.8%(車両本体価格432万にかかる)と高いものの、160万円の36分割のため、月6万300円の支払いで済みます。
買取価格保証で安心?注意点は
ただし、買取価格を下回る場合もあります。たとえば、あらかじめ決められた走行距離(月1000kmなど)を超えてしまったり、車の傷やへこみが多かったりする場合です。
また設定された買取額よりも、中古車店で売ったほうが高くなるケースも多くあります。
残価設定ローンを使うと、手持ちの現金が少なくても、毎月の支払額を安く抑えて、乗りたい車を買えます。
ただ最近では、新車を月々定額で使えるサブスクリプションのサービスも出ており、これらをよく比べ、注意点もおさえた上で、自分にあった車購入・支払い方法を選びましょう。
文・鈴木靖啓(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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