クレジットカードだけでなく、PayPayやd払いなどで支払いができるようになったため、最近では現金を持ち歩かない人が増えているといいます。日本のキャッシュレス決済の使用比率は、2020年は32.5%でしたが、2022年には36.0%まで増えています(経済産業省2023年4月発表)。とはいえ、とっさに現金が必要になることもあり、家には少額のお金を置いておいたほうがいいかもしれません。急に現金が必要になるケースとして、次の3つがあげられます。
ケース1 子供がケガしたときや病気になったとき
子供が突然のケガや病気に見舞われたとき、近所の病院がクレジットカード払いやキャッシュレス決済を扱っていない場合、現金が必要になります。もしものときのために、2〜3万円くらいの現金をあらかじめ用意しておくとよいでしょう。
必要以上の現金を家に置いておく必要はないという意見もありますが、子育ては何が起こるか分かりません。よって、少額でもいいので、現金は置いておいたほうが無難です。
ケース2 住民票などの発行や地域指定ごみ袋の支払い
住民票などの証明書の発行や地域指定ごみ袋の支払いは、原則として現金が必要です。証明書は、マイナンバーカードがあればコンビニのコピー機で発行できることもありますが、セブンイレブン(セブン&アイHD <3382> )で使えるnanacoを除けば、現金しか対応していません。
地域指定ごみ袋は、地域にもよりますがコンビニで購入する場合は、現金しか対応していないことがあります。金額は1,000円未満と高くはありませんが、いちいちATMでお金を下ろす手間や、手数料の負担のことを考えると、財布に小銭を入れておいたほうが便利でしょう。
ケース3 現金しか対応していないスーパーでのお買い物
現金でしか支払いができないスーパーで頻繁に食料品などを買う場合、あらかじめ毎月どれくらいそのお店でお金を使うか計算して、生活費の一部を家に置いておくといいかもしれません。
2人以上の世帯の食費は平均月7万7,000円程度で、意外とお金がかかります(総務省統計局、2022年家計調査)。
最近では、キャッシュレス決済に対応しているスーパーが増えてきたものの、現金でしか買い物ができないスーパーもあるので、毎月の食費分は手元に置いたほうが毎回、銀行へ行く手間が省けて便利かもしれません。
文・北川真大(ファイナンシャル・プランナー)
編集・dメニューマネー編集部
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